内容説明
今明かされる大破綻劇の舞台裏。世界を揺るがした混沌を再現する!
目次
第1章 混沌の先 危機が世界を変えた
第2章 あの時
第3章 米国資本主義の変質
第4章 日本も揺れる
第5章 欧州が火種
第6章 新興国の台頭
第7章 危機は去ったか
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるわか
24
2008年9月15日リーマンブラザーズ破綻。英バークレイズによる救済を拒否した英政府。金融安定化法案否決、NY株777ドル安。一転して米政府によるAIG(最大のCDS引受者)救済。「市場からドル資金が消えた」。日米欧の中央銀行の利下げや非伝統的措置。金融システム決壊の阻止と公的部門による肩代わり、ギリシアの財政危機、2010年春ソブリンリスク、国と市場の緊張関係。リーマンショック後の大量資金供給。混沌、均衡点の模索。中国頼み(4兆元景気対策)のリスク、欧州の構図複雑、円高(87円)デフレ、新たな米国依存。2017/10/26
たかしくん。
24
あのリーマンショックから早6年。営業部門にいた当時の私も、終始顧客対応に追われていました。その流れを解説した本書ですが、多くの著名な関係者の発言・インタビューが光ります。この金融危機の背景は、「バブルとデリバ」に尽きると考察します。特にデリバの主因、サブプライム融資の金融工学を「地獄の方程式」と譬えた発言はさすが!それにしても、この危機の舞台ではなかった日本がその後も「円高とデフレ」に悩まされ、結果として米国の立ち直りの方が早かった事実を見るにつけ、日米の金融政策の差を感じざるを得ません。2014/10/14
ペンギン伊予守
4
タイトルは安っぽいですが、じっくり読めるノンフィクションです。2014/10/12
M_Study
3
リーマンショック当時の当事者たちのインタビュー集。当時の緊迫した雰囲気が伝わってくる。当初は大したことはないと思われていた小さな綻び、パリバショックからとてつもない経済危機にいたったのは今後の教訓である。今、異次元金融緩和とトランプ政策期待で再びバブルがやって来ている。今後の動向に注意しよう。2017/02/10
くらーく
2
新聞記事をまとめた本なので、ちょっと散漫な印象だけど、過去を振り返り、反省し、次に備える。PDCAを回すのは、製造業だけじゃないからね。 リーマンショックで感じるのは、数字上と実態のお金の差が大きくなるといつかどこかでバブルがはじけるということかな。当たり前なのだろうけど、渦中にいると分からないのだなあ。それと、日本は当事国でなくても、巻き込まれて、損を被るって事だな。次のリーマンショック級の破綻劇が日本以外で起きても、円高→株価下落→不景気は起きるのだろうねえ。嫌だな。2018/07/21