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日経文芸文庫
男の一生〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 378p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532280246
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

桶狭間の戦い前夜。木曾川べりに住む木訥な地侍・前野将右衛門は、まだ名もなき将兵にすぎぬ木下藤吉郎に己の武運を賭けることを決意する。稲葉山、墨俣、金ヶ崎と絶体絶命の戦を勝ち抜きながら、ときには信長の妻に恋心を抱く将右衛門。二人の天下人に仕えた男の切なくやるせないドラマ。

著者等紹介

遠藤周作[エンドウシュウサク]
1923年東京都生まれ。幼年期を満州大連で過ごし、33年帰国。35年、12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒業後、フランスのリヨン大学大学院へ留学。55年、『白い人』で第33回芥川賞を受賞。日本芸術院会員、95年文化勲章受章。主な作品に『海と毒薬』(新潮社文学賞、毎日出版文化賞)、『沈黙』(谷崎潤一郎賞)、『キリストの誕生』(読売文学賞評論・伝記賞、日本芸術院賞)など多数。96年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

62
藤吉郎の家来、前野将右衛門の物語。時は戦国。前野将右衛門目線の戦国時代を描いているので、藤吉郎の事も最初は見下していたが、徐々に尊敬の眼差しへと変わっていくのと比例して、藤吉郎の人物描写も徐々に変わっていく。著者は文献を調べ、小説の中でその解説をしている。読み続けていると、何だか司馬氏の本を思い出す。しかし遠藤氏は司馬氏と違って史実を伝えるよりも人の心に焦点を置く作家。戦国時代を描いてる割には柔らかなタッチで描かれている。久しぶりに読む遠藤氏の作品。面白い!下巻へ。2016/08/31

優希

49
秀吉に仕えた前野将右衛門の生涯の物語。戦国時代の1番面白いところが描かれているように重ました。戦国の地位を駆け上る秀吉とそこについていく将右衛門。下巻も読みます。2021/08/29

活字の旅遊人

42
同作者の『決戦の時』と同じ頃に書かれた、同じような舞台の、同じネタ本に基づいた小説。こちらは前野将右衛門を主人公とする。『決戦の時』を先に読んだ訳だが、本書の方が将右衛門にせよ藤吉郎にせよ、人間臭さがよく出ていて面白く読めた。新聞連載だからヤマがしょっちゅう来るのか。藤吉郎が出世していくための性格、戦略が分かりやすく、しかもよく当たる。これに竹中半兵衛や黒田官兵衛が入れば、それはもう、強すぎるね。ほぼ連続して読んでいるせいか、小谷や姉川をはじめとして、信長初期の戦跡を訪ねたくなってきた。いつになるかな。2021/04/14

キムチ27

37
木曽川川並衆の頭目として育ち、小六(蜂須賀)と、秀吉と、いつしか活躍を共にしてのして行った男 前野将右衛門。時は信長が台頭していくその時期、あまた題材の時期として選ばれたこのスポットに光を当てた遠藤先生が言いたいのは?正直歴史小説というより、時代を借りた氏の歴史読み物の感じが強い。資料を読み込んでの執筆から薫って来る想いの呟きが面白い。信長や秀吉の描き方は従来ものと一線を画すものとは思えないけど、何故「将右衛門」か?上巻を終えた時点で宗教臭さは感じない・・ただ、滔々と流れ 地の民を圧する木曽川が大きい。2017/01/07

スー

22
主人公は前野長康、秀吉の家臣で最古参です。前に読んだ竹中半兵衛では素朴で人の良い人物に書かれていて、すっかり惚れこんでしまいました。こちらでは体はデカイが優しく女性に弱い男、少年時代から姉川の合戦までの成長が書かれています。蜂須賀小六とは小さい頃からの友で遊ぶ時も野武士になっても行動を共にした良いコンビで初めて秀吉に会った時は小バカにしていたがどんどん出世していく姿を見てる内にすっかり惚れて揃って家臣に志願する。やっぱり秀吉はこの頃が一番良いですねこれなら惚れちゃいますね。長康がどう変化していくのか楽しみ2018/11/25

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