出版社内容情報
書名
内容説明
これは「恋の極致」なのか?篠原綾56歳、天知龍36歳。女は愛しながらこばみ、男はどこまでも追い続ける。至上の愛を得ること、既成権力集団の巣窟である巨大銀行をつぶすこと―二つの大それた野心を抱く天才ファンド・マネジャーの前に立ちはだかる壁!芥川賞・谷崎賞の実力派作家がはなつエンターテインメントの快作。新たな「色ごのみの文学」の誕生。
著者等紹介
辻原登[ツジハラノボル]
1945年和歌山県生まれ。90年「村の名前」(文芸春秋)で第103回芥川賞を受賞。99年『翔べ麒麟』(読売新聞社)で第50回読売文学賞受賞。2000年『遊動亭円木』(文芸春秋)で第36回谷崎潤一郎賞受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぴぴ
1
株でせかせかした話をイメージしそうだけど、綺麗な情景を思い浮かべさせる描写が多くなんだかゆったりと読めた。しかしお金の単位が半端ない。こういう世界にいたらマヒするんだろうなぁ。だからきっと、綾のような人と居たくなるのかな。2012/07/03
Panda
0
金融業界の裏事情や、政界、官僚との絡みなどとても興味深く読みました。実際に起きたアメリカでの銀行員の犯罪や、証券会社や銀行の破綻など思い出しました。うまく小説に取り入れているな~と感心。主人公のロマンスは少し通俗的だけど、文章に品があって、いい小説だと思いました。2015/05/16
amanojaku_
0
これも上巻を読んだまま放っておいた本。「ほんとうにひとを好きになれるのはもう老女だけ」っていう心境にはもう少しありそうですが。本筋とは無関係だが、大多喜といい丹波篠山といい、この人の各本に出てくる地名は、私の好きな場所と不思議に一致する。2011/09/25