出版社内容情報
《内容》 精神療法の基本的なプロセスは,言語によってなされます.本書では,この言語と自然の関係のなかに,精神療法の可能性を見いだしていくことを目的としています.具体的な臨床場面から,自然経過のそれぞれの時期における適切な治療的対応を考察します.これからの精神療法の指標となる一冊です.
《目次》
目次
精神療法から精神科医療を問う
1.精神療法にとっての自然
2.病の自然経過とその物語的構成
一精神科臨床における民族誌的アプローチ
3.心身相関の開題と精神療法
一心身のトポロジーに変化をもたらす精神療法の可能性
時間の中で病の運動を再構成する
1.壁を抜ける患者と治療者一統合失調症の場合
2.性格はすでに病であるのか?一気分障害と性格
3.統合失調症の「自然経過」と「人間関係」
一医学モデルと他者概念の位置付けのために
4.言語化された自然
自然経過と主体性の運命
1.スキゾフレニアと主体の死一再生のための道標
2.病の経過を振り返る
一統合失調症の症例を中心に