冠動脈疾患診断学

  • ポイントキャンペーン

冠動脈疾患診断学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B5判/ページ数 338p/高さ 28cm
  • 商品コード 9784498035126
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 虚血性心疾患へのアプローチの基本から各種検査による診断の最新の実際を写真・シェーマを多用して理解を図った書である.心電図・心エコー図,冠動脈造影,心筋シンチ,血管内エコーなど,この領域で行われる各種診断法から何を読みとり,どう評価し,利用するかを具体的に解説し,併せその対策・治療指針を示した.狭心症心筋梗塞に分けて基本的検査から高度な検査まで,そのさいしんのじっさいをビジュアルに構成した,この領域の診断学の決定版である. 序  冠動脈疾患の診断学・治療学の進歩には,驚くべきものがあります.積み重ねられた研究により狭心症や心筋梗塞症はいとも簡単に,重症度や予後なども含めて診断可能にな ってきました.この領域の進歩の最大の特徴は,診断学の進歩とインターベンシ ョンを含む治療学の進歩が見事に連結していることです.私たちが神戸市立中央市民病院で冠動脈疾患集中治療部(CCU)を開設した時代(昭和50年頃)には,診断学も不充分であり,治療と言えば心筋梗塞症の合併症に対応する手段に限られていました.それから25年の月日がたち,21世紀を迎えようとしていますが,着実に医学は進歩しました.冠動脈疾患の診断は,当時予測できなか ったほどの高いレベルに達しました.もちろん,治療学の進歩も同様です.冠動脈の形態学的な異常がわかります.どういう形態学的な異常が危機を招くのかもわか ってきました.さらに,冠動脈の機能的な異常もわかります.心筋viabilityを含めた心筋の性状がわかります.心機能がわかります.この心機能を用いて患者さんの生命予後もわかります.  このテキストでは,冠動脈疾患の診断学に焦点を絞ることにしました.治療学にはいまだ議論が残るところが多く,教科書としてまとま った見解を記載する時期には来ておりません.したが って,あえて治療学に言及することを避けました.  しかしながら,正しい治療にはより正しい診断と病状把握が必要なことは言うまでもありません.このテキストにより,より正しい診断学への理解がすすむように努力しました.著者の皆さんは,ともに歩み,ともに学習してきた仲間たちです.心臓病学の立派なリーダーたちです.この仲間たちが力を結集して作 った本書が,みなさんのお力になることを願 ってやみません. 1999年12月 吉川純一    《目次》 目 次 1.冠動脈疾患の基礎  〈葭山 稔〉  A.冠動脈疾患の発生と病因  2   1.粥状動脈硬化の成立  2   2.冠循環の特徴  2   3.冠動脈スパズム  4   4.心血管イベント発症のメカニズム  5   5.acute coronary syndromeの病態  5  B.心筋虚血発生後の心筋代謝  6   1.心筋でのエネルギー産生  6   2.心筋のエネルギー基質  7   3.心筋でのエネルギー動態  7   4.虚血時の心筋エネルギー産生  7   5.心筋虚血の進行過程  8   6.狭心痛の伝達  9   7.無症候性心筋虚血  9   8.wavefront現象  9   9.再潅流障害  10   10.再潅流障害の機序  10   11.no reflow現象  10   12.心筋スタニング(気絶心筋)とハイバーネーション(冬眠心筋)  11   13.梗塞後左室リモデリング  11   14.再潅流療法と虚血心筋の時間経過とその効果 12 2.冠動脈疾患の病理  〈小松龍士,松尾俊彦,上田真喜子〉  A.ヒト冠動脈硬化の病理  16   1.ヒト冠動脈硬化性プラークの分類  16   2.ヒト冠動脈硬化性プラークの形成・進展に関与する因子  18  B.PTCA後再狭窄機序  19  C.ステント後再狭窄機序  21 3.問 診 A 狭心症:労作性狭心症,安静狭心症  〈伊藤 彰,土師一夫〉24  A.自覚症状の問診  24   1.部 位  25   2.性 状  25   3.放 散  25   4.持続時間  25   5.誘 因  25   6.随伴症状  26   7.発作の寛解法  26  B.冠危険因子および既往歴の問診  26  C.不安定狭心症の病型分類  26   1.AHAの分類  27   2.Braunwaldの分類  27   3.AHCPRの分類  29 B 心筋梗塞  〈竹内一秀〉  A.問診のポイント  30   1.前駆症状  30   2.発生状況と発生時間帯  30   3.急性心筋梗塞の症状  31   4.非典型的な症状  31   5.随伴症状  31  B.鑑別診断  32   1.狭心症  32   2.急性心膜炎  32   3.大動脈解離  32   4.肺塞栓症  32 4.身体所見  〈室生 卓,吉川純一〉  A.視 診  34  B.脈 拍  34  C.呼 吸  34  D.血 圧  36  E.頸動脈拍動  36  F.心尖拍動  37  G.聴 診  40   1.心 音  40   2.呼吸音  44  H.その他の所見  44  I.身体所見による血行動態の評価  44   1.Forresterの分類  44   2.肺静脈楔入圧上昇所見  45   3.低心拍出量を示唆する所見  46 5.検 査 A 狭心症  48  代表的な検査  1.安静時心電図と負荷心電図  〈坂上祐司〉   48   A.安静時心電図(標準12誘導)  48   B.モニター心電図  49   C.負荷心電図  50    1.負荷の適応  50    2.負荷方法  53    3.運動負荷試験の判定  55    4.運動負荷試験の診断精度  57  2.Holter心電図  〈戸田為久〉   60   A.適 応  60   B.誘導法  61   C.判 定  61   D.労作性狭心症  63   E.異型狭心症  67   F.将 来  67  3.心エコー図  〈渡辺弘之,吉川純一〉   68   A.心電図の限界  68   B.心エコー図の有用性  68   C.局所壁運動異常の評価  69   D.気絶心筋と冬眠心筋  71   E.安静時心エコー図の限界  71   F.心エコー図による除外診断  71   G.診断の流れ  72  4.負荷心エコー図  〈高木 力〉   74   A.ドブタミン負荷心エコー図の方法  74   B.冠動脈病変の診断  75   C.心筋梗塞後の心筋viabilityと残存虚血の評価  76   D.予後の推定  78   E.ドブタミン負荷心エコー図の副作用  78   F.ドブタミン負荷心エコー図の問題点  79  5.心筋シンチグラム  〈秋岡 要〉   83   A.201Tl心筋シンチグラフィ  83    1.201Tlの特性と心筋動態  83    2.検査方法  85    3.負荷試験  85    4.心筋虚血の診断  87    5.重症度判定と予後予測  88   B.99mTc標識心筋血流シンチグラフィ  89    1.本製剤の特徴  89    2.検査方法  89    3.心筋虚血の診断  90    4.心拍同期心筋SPECTによる心機能評価  90   C.心筋脂肪酸代謝シンチグラフィ  90    1.本製剤の特徴  90    2.検査方法  91    3.心筋虚血の診断  91    4.慢性虚血心の脂肪酸代謝異常とインターベンション  92   D.心臓交感神経機能シンチグラフィ  92    1.本製剤の特徴  92    2.検査方法  92    3.心筋虚血の診断  93  6.冠動脈造影  〈東條 修,土師一夫〉   95   A.適応と禁忌  95   B.読影の基礎  95    1.部位の同定  96    2.狭窄度の判定  96    3.性状の評価  97    4.側副血行  99   C.造影・読影の注意点  99   D.狭心症の病型からみた造影所見の特徴  100    1.安定労作狭心症  100    2.不安定狭心症  100    3.冠攣縮性狭心症(安定,不安定)  101  7.血管内エコー  〈本多康浩,小林芳樹〉   104   A.血管内エコー法の基礎  104    1.血管内エコーカテーテルの種類  104    2.画像の解析  104   B.インターベンションへの応用  108    1.インターベンション前の評価  108    2.インターベンション直後の評価  110    3.インターベンション後慢性期の評価  113  8.ドプラフローワイヤー法  〈寺柿政和〉   116   A.冠循環生理  116   B.ドプラフローワイヤーのしくみ  118   C.測定の実際  119   D.ドプラフローワイヤーの臨床応用  120    1.冠動脈狭窄度の評価  120    2.インターベンションにおける臨床応用  122  高度な検査  9.ポジトロン断層法(PET)  〈山岸広幸〉   126   A.心筋血流イメージング  127    1.13N-アンモニア  127    2.15O-水  128    3.PETによる心筋血流評価の臨床応用  128   B.心筋代謝イメージング  129    1.18F-fluorodeoxyglucose(FDG)  129    2.PETによる心筋代謝評価の臨床応用  131  10.コントラストエコー法の果たす役割  〈太田剛弘〉   135   A.コントラストエコー法の基礎  135    1.コントラスト法の歩み  135    2.心筋コントラストエコー法とは何か  135    3.心筋潅流評価への道のり  136    4.マイクロバブルの作成と選択  137    5.コントラスト剤の投与方法  137    6.コントラスト剤の安定性と超音波装置  138    7.経静脈性コントラスト剤レボビストで何をみるか  139    8.コントラストエコー図で何をみるか  144    9.心筋コントラストエコー法の臨床応用  145    10.核医学的心筋潅流イメージングとコントラストエコー図  145   B.狭心症への応用  146    1.冠動脈狭窄と心筋潅流  146    2.コントラストエコーで狭心症の評価は可能か  146    3.コントラスト染影の定性評価か定量評価か  150  11.電子ビームCT  〈板金 広,土師一夫〉   153   A.動脈硬化病変と石灰化  153   B.EBCTによる冠動脈石灰化評価  154   C.冠石灰化評価と冠動脈造影検査との対比  155   D.狭心症のスクリーニング検査としての冠石灰化評価の意義(自検例)  156   E.冠石灰化評価による心血管事故の予測  159  12.ドブタミン負荷心エコー図と心筋シンチグラム,PET  〈谷 知子〉   161   A.ドブタミン負荷心エコー図法  161    1.方 法  161    2.長所および短所  162   B.ポジトロン断層法(PET)  162    1.方 法  162    2.診断率  162    3.長所および短所  162   C.心筋シンチグラム  164    1.方 法  164    2.心筋viabilityの評価法  164    3.診断率  164    4.長所および短所  164 B 心筋梗塞  166  代表的な検査  1.心電図  〈瓦林孝彦〉   166   A.心筋虚血および心筋梗塞の心電図変化  166   B.心筋梗塞の部位診断  169    1.前壁梗塞  169    2.下壁梗塞  170    3.後壁梗塞  170    4.右室梗塞  173    5.非Q型心筋梗塞  173    6.左冠動脈主幹部病変  174   C.心筋梗塞類似の心電図  174    1.異常Q波  174    2.ST上昇  175    3.深い陰性T波  175    4.高い陽性T波  176    5.poor R wave progression  176    6.肢誘導の電極のつけ間違い  177    7.脚ブロック  177    8.WPW症候群  177   D.心電図の落とし穴  177  2.胸部X線  〈平田久美子〉   178   A.急性疾患としての特徴  178    1.心陰影について注意すべきこと  179    2.肺野を観察するときのポイント  180   B.心筋梗塞の合併症とX線写真  182   C.肺うっ血と予後  182  3.急性心筋梗塞症の血液生化学的マーカー  〈廣田一仁〉   184   A.従来の血液生化学的マーカー  185    1.AST(GOT)  185    2.CK,CKMB  185    3.LD,LD isoenzyme  186    4.WBC,CRP,ESR  186   B.新しいマーカー  187    1.ミオグロビン  187    2.ミオシン軽鎖,ミオシン重鎖  187    3.心筋トロポニン  188    4.hFABP  188    5.CKアイソフォーム  189    6.enolase  189    7.GPBB  189  4.心エコー図  〈山室 淳,吉田 清〉   191   A.壁運動異常の判定  191    1.局所壁運動異常の部位判定  191    2.壁運動異常の程度  191    3.壁運動異常の重症度  191   B.心筋梗塞の心エコー診断  191    1.心エコー診断の有用性と問題点  191    2.心筋梗塞における壁運動異常の経過  193   C.心筋梗塞の合併症  193    1.心室瘤  193    2.心室中隔穿孔  198    3.左室自由壁破裂  199    4.左室内血栓  200    5.僧帽弁逆流  202    6.右室梗塞  203    7.瘢痕化ないし線維化  204   D.心エコー図を用いた心筋梗塞例の収縮能評価  204    1.定性的評価法  204    2.左室容積に基づく評価法  204    3.流量計測による評価法  205   E.心エコードプラ法を用いた心筋梗塞例の拡張能評価  206    1.左室流入血流速波形の指標  206    2.肺静脈血流速波形の指標  207    3.左室流入血流速波形のカテゴリー分類  207    4.左室流入血流速波形からの肺動脈楔入圧推定  208    5.異なる負荷状況下での左室流入血流速波形,肺静脈血流速波形の変化  209    6.急性心筋梗塞例におけるLV-DTとPV-DTを計測する意義  209   F.胸壁ドプラ法による冠血流動態評価  211    1.冠動脈の断層心エコー図  211    2.経胸壁心エコードプラ法を用いた冠動脈血流速波形の検出  211  5.経食道心エコー図  〈赤土正洋〉   215   A.経胸壁心エコー図で評価困難な場合  215   B.冠動脈病変の診断  215   C.合併症の診断  215   D.心臓手術後の早期合併症の診断  218   E.補助循環装置のエイド  219  6.心筋シンチグラム  〈秋岡 要〉   220   A.心筋壊死シンチグラフィ  220    1.99mTc-ピロリン酸心筋シンチグラフィ  220    2.111In-抗ミオシン抗体心筋シンチグラフィ  222   B.201Tl心筋シンチグラフィ  222    1.心筋viabilityとは  223    2.心筋viability検出のための工夫  223   C.99mTc標識心筋血流シンチグラフィ  224    1.急性心筋梗塞におけるarea at riskの評価  224    2.心筋viabilityの評価  224   D.心筋脂肪酸代謝シンチグラフィ  224   E.心臓交感神経機能シンチグラフィ  225   F.心筋虚血および心筋viabilityと各種心筋シンチグラフィ  226  7.冠動脈造影  〈島田健永〉   227   A.急性心筋梗塞症における冠状動脈造影の目的  227   B.急性心筋梗塞症における緊急冠状動脈造影  227    1.適応と禁忌  227    2.緊急冠状動脈造影の注意点  227   C.急性心筋梗塞症に対する血栓溶解療法  228    1.経静脈的血栓溶解療法  228    2.冠動脈内血栓溶解療法(ICT)  229    3.血栓溶解療法後のPTCA  230   D.初期治療は血栓溶解療法かdirect PTCAか  231   E.インターベンションについて  231    1.適応時間  233    2.年 齢  233    3.インターベンション不適病変  233   F.PTCAの手技,治療戦略  235    1.穿刺部位  235    2.ガイドワイヤーとバルーンの選択  235    3.蛇行した血管,屈曲病変  235    4.側枝保護,分岐部病変  235    5.びまん性病変,病変前後の中等度狭窄  237    6.入口部病変  237    7.血栓性病変  238    8.急性心筋梗塞症におけるステント留置  238    9.その他のニューデバイスについて  239   G.インターベンションの合併症  239   H.急性期左室造影について  241    1.インターベンションよりも先か後か  241    2.造影剤の量  241    3.造影カテーテル  241  8.血管内超音波像  〈瓦林孝彦〉   243   A.観察の時期  243   B.方 法  243   C.コントラスト作製と注入法  244   D.IVUS画像による特徴  244   E.臨床応用  245  9.ドプラフローワイヤー法  〈寺柿政和〉   251   A.TIMI flowとドプラフローワイヤー  251   B.no reflowとは  251   C.再疎通後の血流波形  252   D.再潅流療法とその経過  254   E.慢性期の心筋viabilityの判定  254  高度な検査  10.ポジトロン断層法(PET)  〈山岸広幸〉   257   A.心筋のエネルギー代謝と心筋虚血  257   B.18F-fluorodeoxyglucose(FDG)  259   C.FDG-PET撮像法  260   D.PETによる心筋代謝評価の臨床応用  261   E.FDG-PETの問題点  262   F.FDG-SPECT  263   G.11C-酢酸  263   H.11C-パルミチン酸  263  11.コントラスト心エコー図  〈太田剛弘〉   265   A.心筋梗塞とコントラスト心エコー法の意義  265   B.コントラストエコー法で心筋梗塞を量る  265    1.急性心筋梗塞  267    2.perfusion defectの同定  267    3.risk areaの評価  267    4.no reflow phenomenonの評価  267    5.心筋梗塞の側副血行路の評価  269    6.心筋梗塞での心筋viabilityの評価  270   C.冠血管再潅流療法後のmyocardial viability  273   D.左室内血流の評価  273   E.機能的壁運動異常領域の意義  273   F.急性心筋梗塞と心筋潅流イメージングとの関係  274    1.心筋シンチ  274    2.PET(positron emission tomography)  274   G.心筋コントラスト法による潅流評価  274    1.コントラスト染影の範囲,程度の定量評価  274    2.心筋染影領域,範囲の判定  275    3.潅流評価の注意  275    4.経静脈投与コントラスト剤の評価  275   H.コントラストエコー法の確立には  275   I.心筋コントラスト法の展望  275  12.新しい3次元エコー図  〈太田剛弘〉   279   A.3次元心エコー図  279   B.リアルタイム3Dエコーシステム  280   C.虚血性心疾患への適応  281    1.目標と利点  281    2.容積,心機能の3次元評価  282    3.壁運動異常の評価  283    4.コントラストエコー法とリアルタイム3D法  284   D.病態生理学的機序の解明  286   E.近い将来の応用  286    1.展 望  286    2.まとめ  287 6.診断のながれと基本対策  A 狭心症  〈土師一夫〉290   A.狭心症の診療経過の概要と影響因子  290    1.受療側の要因  290    2.施療側の要因  290   B.初期(暫定)診断  291    1.狭心症の本態と定義  291    2.胸痛性状の分析  291    3.身体所見の観察  292   C.初期診断後の診療手順  292    1.外来診療の進め方  292    2.入院診療の進め方  295  B 心筋梗塞  〈竹内一秀〉299   A.診断の流れ  299    1.病歴,理学所見,胸部X線  299    2.心電図  299    3.心エコー図  300    4.血清中マーカー  300   B.基本対策  300    1.ルーチンの初期治療  300    2.再潅流療法  301    3.入院後24時間以内の管理  302    4.初期24時間以降の管理  302  C 不整脈  〈戸田為久〉303   A.検査法  303   B.治 療  304    1.狭心症  305    2.心筋梗塞  307  D 心不全,ショック  〈赤土正洋〉315   A.心不全とショックを把握する  315   B.診断と治療の進め方  316    1.肺水腫  316    2.心原性ショック  316   C.補助循環法  318  E 梗塞合併症  〈山室 淳,吉田 清〉319   A.心筋梗塞に合併した心室瘤  319    1.診断と検査  319    2.手術適応  320    3.手術時期  321   B.心筋梗塞に合併した心室中隔穿孔  321    1.診断と検査  321    2.手術適応  322    3.術前管理  322    4.手術時期  322    5.手術成績  322   C.心筋梗塞に合併した左室自由壁破裂  323    1.診断と検査  323    2.治療法  324   D.心筋梗塞に合併した左室内血栓  324    1.塞栓症の危険性と左室内血栓の性状  325    2.左室内血栓に対する手術治療  325   E.心筋梗塞に合併した僧帽弁逆流  325    1.診断と検査  326    2.治療法  326    3.乳頭筋断裂の手術成績  327   F.右室梗塞  327    1.診断と検査  327    2.治療法  328    3.予 後  328    索 引  332  

内容説明

虚血性心疾患へのアプローチの基本から各種検査による診断の最新の実際を写真・シェーマを多用して理解を図った書である。心電図、心エコー図、冠動脈造影、心筋シンチ、血管内エコーなど、この領域で行われる各種診断法から何を読みとり、どう評価し、利用するかを具体的に解説し、併せその対策・治療指針を示した。狭心症・心筋梗塞に分けて基本的検査から高度な検査まで、その最新の実際をビジュアルに構成した、この領域の診断学の決定版である。

目次

1 冠動脈疾患の基礎
2 冠動脈疾患の病理
3 問診
4 身体所見
5 検査
6 診断のながれと基本対策