創元推理文庫<br> 絞首台の謎

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創元推理文庫
絞首台の謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488118150
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

55
〔再読〕バンコランシリーズ第2弾。17世紀に存在した首斬り役人のジャック・ケッチ、何時間も前に死亡したと思われる運転手が運転する車、ホテルの遊戯室に突如現れた絞首台の模型等、怪奇性満載です。カー氏お得意の密室ものではないのですが、ロンドンの霧に隠された様な雰囲気で、本格好きにはたまらない展開だと思います。この作品は初期のもので、まだ人物の描き分けが上手くできていないと感じます。トリックも伏線の多さ程、驚きを受ける物ではありません。意外な犯人とバンコランの悪魔の様な冷酷さを、描きたかったのだろうと思います。2015/07/25

Tetchy

6
自分の想像力が欠如しているためか、どうも読んでて情景が浮かばない。いやストーリーに関してはまあまあ頭の中で描けるのだが、室内の調度類のレイアウト・構成など、また東西南北の方向など、ちんぷんかんぷんだ。2009/01/16

大泉宗一郎

5
こき下ろすべきとも思いませんが、腹が立った。理由は二つ。まず文章。美文で飾り、幻想的な雰囲気を演出したい心境もわかりますが、それが明らかにストーリーのテンポを狂わせて、まどろっこしいままに完結していて、苦痛でした。第二に、トリックが殆ど子ども騙しの域を出ていないということ。トリックが存在すること自体にも驚いたのですが、それにしてもまとまりがない。伏線の圧倒的な回収量には舌を巻きましたが、その存在自体も真相への唐突感に対する「良い訳」にしか見えません。思うに、カーがやりたかったのは本書のラストに尽きると思う2014/03/14

ホームズ

5
バンコランが追った車の運転手は喉を切られて死んでいた。死者が運転する車。暗躍する「ジャック・ケッチ」。幻の街「ルイネーション街」。そして消えたエジプト人とその情婦。カーの怪奇趣味がいいね(笑) 犯人は意外な人物。そして「悪魔に追われた方がまし」と言われたバンコランの推理。最後は悪人もちゃんと裁かれてスッキリ(笑)2008/08/20

madhatter

4
再読。頼むから見取り図を付けてくれんか。再読の癖に位置関係を把握するのに苦労したぞ。それはともかく、前々からカーには、作中人物に対するある種の加虐趣味がある気がしていたが、初期作品においては、この傾向が特に強いと思う。特にバンコランの最後の笑顔は、彼の直前の発言の意味(彼なりの正義感?)すら否定するものではないか。彼は何のために謎を解いているのか、考えるだに怖い。カーの作品としては出来が良い方とは言えないが、このラストシーンで、本作は強烈に印象に残っている。2011/06/25

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