感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
32
本シリーズは倒叙形式のため、我らがフレンチ警視が登場するのは、いつも物語の序盤以降だ。本編でも同様である。そのため「タラントは金がー金と贅沢と、なににもまして、金がもたらす権力がほしかったのである。金のためなら、もし、それが満足するだけ得られるものなら、よろこんで魂とひきかえただろう。」という記述にもあるように、途中までは野望を持った男性がのし上がっていくピカレスク小説のようでもある。一方で、詐欺まがいの商法で顧客を増やしていく彼と、既存医薬会社との攻防を描く企業小説のようでもある。2021/05/24
ホームズ
10
とりあえず被害者には同情の余地なしってことで(笑)前半のタラントの話が少し長かったけどフレンチ首席警部登場から逮捕、法廷劇への流れは良かったかな(笑)もう少し法廷後の捜査の話も入れてくれた方がフレンチの執念って感じが出たのかな~(笑)とりあえず楽しめたのでOK(笑)2010/06/21
ホームズ
8
被害者には全く同情出来ない・・・。どちらかというと「成敗」されて良かった(笑)フレンチの登場までが少し長いですが登場後の展開は良かった(笑)2011/08/27
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
4
☆×4.5…「ためらい」がもたらした悲劇とも取れる作品です。しかし被害者、どーしようもない悪党でしたね。結局殺されても文句も言えなかったことでしょう。作品中には珍しく法廷での描写が見られ弁護側、検察側のリアルな駆け引きが見られます。ただ最後のあれは別の作品ですでに出てきています。悲劇をうまく描写していますね。2010/06/01
野田有
3
前半のちょっとピカレスクな成り上がり話も 後半の法廷シーンも緊迫感あって読ませてくれる。オチが大袈裟にメデタシメデタシで若干興を削ぐんだけど、まあそれも味か2009/03/01