内容説明
哲学なき時代に、稀代の旅人が紡ぎ出した「幸福論」である。
目次
第1章 辺境への旅立ち
第2章 異文化との遭遇
第3章 どこへ行く、時速80キロ社会
第4章 コミュニティを再生せよ
第5章 お前は存在しているか
第6章 ネットワークで生きる
第7章 桃源郷はいずこ
著者等紹介
関野吉晴[セキノヨシハル]
探検家・医師。1949年、東京都墨田区生まれ。一橋大学法学部、横浜市立大学医学部卒業。一橋大学在学中に探検部を創設し、アマゾン全流を下る。医師として勤務する傍ら、中南米への旅を重ね、1993年には人類がアフリカから南米大陸に拡散した道のりを逆ルートで辿る「グレート・ジャーニー」をスタート。2002年にタンザニアのラエトリにゴール。1999年、植村直己冒険賞受賞。現在、武蔵野美術大学教授
長倉洋海[ナガクラヒロミ]
写真家。1952年、北海道釧路市生まれ。同志社大学法学部卒業。通信社カメラマンを経てフリーランスに。アフリカ、中東、東南アジア、中南米など世界各地の紛争地を訪れ、そこに生きる人々の姿を追う。第12回土門拳賞受賞
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感想・レビュー
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nizimasu
3
思いのほか、充実した対談集。二人は世界の秘境にすむ人たちとの生活などを通して、現在の日本のような国について憂いている。その本質を二人は「80キロの生活」という。速度が80キロという猛スピードな都市の生活では、老人や子供、社会的弱者は振り落とされてしまうのではないか。そこに近代社会にはない秘境の人たちのコミュニティのルールがある。しかも農耕だけでない、狩猟的な生活に対するまなざしは、欲深さを本質的に持つ人間に穫って「足るを知る」ことに繋がるのだと思う。実に気づきが多い本でした2013/05/02
joey
2
幸せってなんだろう、なすべきことってなんだろう、何のために生きてるんだろう、そんな愚問に違った側面からの価値観もあるよとそっと教えてくれる。ブックマークしておきたいページの多い濃い内容で、一言では言い尽くせないがこの本に出会えて良かったと思う。2014/07/09
Shu
1
*スキな1文 幸せって何なんだろうと考え続けられることが幸せなのかもしれないね。2014/01/15
sutekibito
1
世界を見てきた二人ならではの対談。発言には、その経験からの重みがあります。実に多くのことを考えさせられました。「幸福論」は答えがないのが答えでしょうか。2013/10/02
タケチャン
1
失礼ながら長倉洋海さんの事を知らなかった。関野吉晴さんの事に興味があり読み始めました。幸福論と言うのは大きな「題」だな~と思っていいたが、やっぱり大きな題でした。時速4~5Km/hrの生活と、今の日本の80Km/hrの生活。どちらも人類にとっての生活であり、、、、、なかなか難しい命題。そう、自分の速度にあった生活・人生を歩むことが大切なことである。 それにしても、いいな~知らない世界を旅することは。2013/06/22