内容説明
現代人気作家・写真家１８人が、国境を越えて動く人々をたずねて旅に出た。彼らが視たものは…。カラー写真１００余点収録。
目次
フラワー・ロード―サリーナスに咲かせた日本人の花
甦るか？！ベトナム―観光年に賭けるボートピープルの国
香港金銭感覚旅情―１９９７年なんかコワクない
火山の女神ペレがいる島―地球でもっとも新しい地上ハワイ島
蜂の旅人―南クレタ紀行
されど静かなるシリア―コーランの響く国で人々は
薔薇の心―フィレンツェの異国人
北へ。国境の姿が変わる―メキシコ・ティファナのマキラドーラ
黄海を渡る―韓中フェリー上で東アジアを考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maumim
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池澤夏樹の紀行文が読みたかったのだ。「その頃のぼくにとってギリシアは本当に幸福な土地だった。」「だから帰国してから一二年、ぼくは一度もギリシアを訪れなかった。」「しかし、幸福感の記憶だけに頼っていては、ぼくの中のギリシアは抽象化していよいよ希薄になる。」ギリシアをケニアあるいはザンジバルに置き換えて読んでしまう。あの幸福感は、取り戻せないからこそ、甘くて切ない。2011/10/25
