内容説明
本講座は2冊の構成となっており、前編にあたる上巻では、経済理論そのものというよりは、それをさらに基礎の部分から支えている哲学的・思想的方法論の視点から経済理論の基本的性格と特徴を、多少の学説史上の挿話を加えながら概説した。また後編にあたる下巻では、経済理論そのものについての紹介を行ない、とくに読者層が初学段階である学生諸君であることを考慮して、できるだけ平易に解説した。
目次
序章 経済学とは何か、何のために学ぶのか―経済学と経済学者たち
第1章 科学とは何か
第2章 社会科学の性格と特徴―自然科学と対比して
第3章 社会科学および経済学の抽象過程―概念構成にみる特徴
第4章 経済学とはどんな科学か―近代経済学の領域と方法
第5章 論理実証主義とその検証問題
第6章 経済学における規範的立場とは何か―その実証主義との関係
第7章 経済学はどのように進歩・発展してきたか
補論 近代経済学における日常性と科学性―その普遍性・客観性・実証性をめぐっての素描