目次
第1章 子どもの王国(宝塚少女歌劇の誕生;中産階級の街 ほか)
第2章 きらめくレビュー(モン・パリ;すみれの花 ほか)
第3章 虫の宇宙
第4章 軍靴の音(もんぺと白い割烹着;パールハーバー ほか)
第5章 京子たち
第6章 燃える街(医者になる;生と死の間 ほか)
第7章 華やかな再生
第8章 ふたつのリボンの騎士
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
18
凄いな、戦前の宝塚。新しく設計された緑豊かな住宅地には高学歴・高収入の新たに誕生した階層が住み、ホテルには住民のための社交倶楽部、町には最先端のポップカルチャーである歌劇場。そして、カメラが趣味のお父さんにヅカファンのお母さんって、おそらくそんな場所はこの当時世界中探しても見つからない。だってレッチワースにもケンブリッジにも、タカラヅカはないのだから。まさに、先取りされた現代。手塚治虫を生むことができたわけだ。◇宮本常一の描く農村や生活綴方の山村、豊田正子の下町との差異の大きさ。それも、世界最先端のこと。2014/05/07