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異界からのサイン

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  • サイズ B6判/ページ数 228p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480857774
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0039

目次

ジオジオジオ
魂を見送る猫
猫のお悔み
猫の湯治
死を知らせた猫
肥った子
蚊帳の外で
わたしが抱いているよ
ケンムンのお茶碗
学校の帰り、ケンムンに会う〔ほか〕

著者等紹介

松谷みよ子[マツタニミヨコ]
1926年東京に生まれる。作家。「びわの実学校」同人。松谷みよ子民話研究室主宰。戦時中、空襲下で童話を書き、坪田譲治に師事。『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞受賞)『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞受賞)『あの世からの火』(小学館文学賞受賞)ほか、全集『松谷みよ子の本』(全十巻。巌谷小波賞受賞)など、著書多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たいぱぱ

51
タイトルは胡散臭い感じですが、民話や昔話っぽい不思議な話や怖い話で、そこそこ楽しませてもらいました。松谷さんが聞いて集めた不思議話集は、寝れないくらい怖いってことは全くなく、絶妙なぞわぞわ感です。読んでて「えっー!」と食いついてしまったのは『三重のキジムナー』。津市一身田にキジムナーがいたという昔話。「木蝉」とも呼ばれていた津市のキジムナーは、高田本山・専修寺の唐門にもキジムナーらしきものが彫られてるって言うんですよ。こりゃもう確かめに行くしかない!!2019/07/24

ネムコ

24
ホントにあった怖い話、というよりは民俗学的聞き取り話集でした。虫の知らせ・死者からの別れの挨拶・人魂やキジムナー…。こういう話は残していかなければいけないと思いました。この世界は生きている人間だけのものではない。それを忘れた時、人の心は痩せ、ますます傲慢になってゆくのではないでしょうか。ただ、誰の・いつの話なのかよくわからないことがあったのが残念。臨場感を出したかったのでしょうが、訛りのまま表記してあるものは意味がよくわからなかったです。2014/03/26

1039kuri

16
日本各地から不思議/怖い話を集めた本。「祖父母から聞いた」というむかし話から、比較的最近のお話まで。亡くなった奥さんが蝶になって…という話にはいくつかの類話があってとても興味深かった。また、各地の不思議な守り神?のお話が怖かった。キジムナーは聞いたことがあったけれど、ケンムンというのは初めて聞いた。寂しい山道を歩いて学校まで行く子どもが沢山いた時代には、彼らも沢山いたのだろうか。ふらりと猫が姿を消したと思ったら、怪我が治って帰って来て、そればかりか、温泉から請求書が送られてきたという、猫の湯治が楽しい。2014/08/09

あかつき号

13
子どもの頃は、海外の物語ばかり読んでいたので、私にとって松谷みよ子といえば『あの世からのことづて』であった。 私にとっての追悼読書である。 21世紀を目前にして語られる民話は、力をもって私に問いかける。 死はどこにいても平等に訪れるものと言われるが、兵士の話は辛かった。嘘のようなことが本当て、語られていることを私は忘れない。2015/03/28

mizuha

12
「いないいないばあ」の松谷みよ子さんが集めた、不思議な話しをまとめた一冊。松谷さんは、こういうお仕事もしてたのか…。民間伝承も混じるが、大部分は体験談として語られる怪異譚。気のせいとか思い違いとかで済まされがちな出来事も、「サイン」として受け取れる人が居るのだろう。美女になって湯治に行く猫、黙って支払いをする飼い主。今の日本では、こういう話しはもう聞けないかもしれない。それは、妖怪や怪異が消えていく事に他ならないと思うと、とても淋しい気がする。2014/07/21

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