初めての梅―船宿たき川捕物暦

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  • サイズ B6判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480804181
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

武士を捨て、鉄扇ひとつを身に帯びて二代目米造がゆく。有名料亭の娘の不審死を追う米造に襲いかかる江戸の闇。強欲な与力、衆道狂いの札差、謎の浪人、山伏くずれの博徒…好評の捕物暦、最新作。

著者等紹介

樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県生まれ。國學院大学文学部哲学科中退。劇団員、業界紙記者等を経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』でサントリーミステリー大賞読者賞を受賞。以後、「青春ミステリー」および純文学的な青春小説、中年探偵を主人公とした作品等を発表し続ける。90年『風少女』で直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぽてちゅう

22
変わり朝顔から、梅がほころび始める季節へ。新婚さん、いらっしゃ~い!ですね。主人公真木倩一郎が船宿たき川へ婿入りし、目明しの元締め二代目米造に怪風な転職したのに、言葉遣いに武家っぽさが抜けないところがいいね。江戸の年の瀬の風景に、老若男女問わず江戸っ子気質な登場人物にあふれ、その数だけ弾む会話がまどろっこしいけど楽しめます。奥州の飢饉、白河藩の一大事、赤城忍軍、謎の剣客の正体等々、今後の展開が気になるワードがたくさんですが、ようやく事態が飲み込めました。続編がないって…「あれ、そんな、いやですよう(泣)」2022/07/03

kagetrasama-aoi(葵・橘)

21
船宿たき川捕物暦の第二作目。一作目の季節は夏でした。今作は冬、描写から江戸の寒さが伝わってくるようです。捕物は、結構落ち着くべきところに落ち着いた読後感だったですが、登場人物で先が気になってしまう人が数人。歴史上の実在の人物との関わりも想像が膨らみます。これで終わりじゃないよね?三作目、お待ちしてます、樋口先生。2019/12/02

min2

13
倩一郎がお葉と結ばれ、刀を捨て「たきがわ」の2代目に。町人としての新たな出発点にたって、事件発生。田沼時代なので、田沼が巨悪として描かれているけれど、今回は本人及び息子の直々の登場はなし。ただ、初恋の人、由紀江から呼び出され、白河藩の内紛?の話をされたり、凄い殺気を放つ剣豪が現れたり、まだまだお話が続きそう。米造こと倩一郎のスマートさに惹かれてます。2016/02/20

朱音

7
二代目を継いで侍から町人になったもののまだ侍気質がちら見えて…というとなんかいい感じなんだけど。捕物帳だとやはり「お上のお裁きを尋常に」みたいな結末が喜ばしいところ、巨悪は自分でたたっ斬るからそれでよしみたいな主人公にちょっと違和感アリ。ま(暫定)さんの「時代劇ハードボイルド」説には納得です。白川藩どうこうの事が全く解決されぬままなので続編に期待。2010/08/21

むつぞー

7
町人となり岡っ引きの総元締めとなったものの、抜けきれない武家言葉同様、中身は変わりないあたりが好ましいですね。表立った事件のほかに、白河藩のことや田沼のことなどが出てきますが、中途になっている部分があるので、これは続編がでるということでしょう。出来れば早めに出していただきたいものです。2009/04/01

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