出版社内容情報
難解な「ハイ・イメージ論」を極力平易に語った「ハイ・イメージを語る」を始めとして、音源新発見の「都市美の伝統と現在」「映像都市の生と死」等を収録。
内容説明
未知なる現在を追いかけて。「ハイ・イメージ」を極力平易に語り、秀逸な都市論を展開する講演の数々。
目次
1(マス・イメージをめぐって;イメージ論;ハイ・イメージを語る;ハイ・イメージ論と世界認識)
2(普遍映像論;イメージとしての都市;映像都市の生と死)
3(つくば・都市への課題;都市論としての福岡;わが月島;都市美の伝統と現在;私の京都観)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
23
言葉は概念として使うもの。どうして映像表現に置き直すことができるかということが問題(59頁)。自分が市民社会の主人公として主要部分を占める場所に来つつある自覚を労働者自身が持てば、脱労働という理念を持った労働者がでてくればやりようがある(93頁)。イメージとして、価値概念を普遍化することを意味するので、普遍化を考えればいい。普遍化して いけば、価値という概念を普遍的なイメージに置き換えられるはず(191頁)。消費社会:大衆が全収入の50%を消費に充てる。選択的消費に充てる(222頁)。2015/06/07
amanon
2
バブル崩壊から三十年近くを経た今、本書を読むことにどういう意味があるのか?ということを考えさせられる。その意味で、もっと詳細な検証を含んだ解説が必要だと思うのだが。それはともかくとして、とりわけ印象的かつ重要だと思ったのは、都市化にとって第一次産業の衰退はさけられないという何度も繰り返される指摘。その傾向は恐らく今も続いてる筈だが、その傾向の行き着く先はまだ見えてこない。とりあえず、旧左翼が提唱するエコロジーや日本の農業を守ろう的なスローガンは無効ということらしいが。しかし、それに代わるものは何か…2019/04/12