内容説明
SFは、科学を通じた現代社会への賛歌である。テーマ別のオススメ本を通じて、社会とは何か、生命とは何か、人はどう生きるべきかなどについて考えてみよう。
目次
異文化コンタクト/エイリアン―宇宙人は人間と似ているか
ロボット―人間とは死ぬことと見つけたり
タイム・トラベル―日本が誇る時間物の最高傑作
文明/社会風刺―ユートピアはどんな世界か
医学/脳科学―愛さえあれば××の差なんて
愛と犠牲―リーダーのジレンマ
戦闘/活劇―リーダーの成長と決断
人工知能―パソコンが自我を持つ日
タイム・スリップとパラレル・ワールド―歴史のifについて
テクノロジーの進歩/ハードSF―ブラックホールと中性子星
センス・オブ・ワンダー―究極のホラ話
著者等紹介
谷岡一郎[タニオカイチロウ]
1956年大阪生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、南カリフォルニア大学行政管理学部大学院修士課程修了、同大学社会学部大学院博士課程修了(Ph.D.)。専門は犯罪学、ギャンブル社会学、社会調査方法論。現在大阪商業大学教授、学長。大のSFファンであり、数年に一度、「グレート・ブックス」というSF入門の授業を担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
WATA
78
SF小説のブックガイド。「宇宙人」「ロボット」「タイムトラベル」といったテーマごとに数冊ずつ、計65冊の本が紹介されている。3人のSF好きによる座談会形式になっており、致命的なネタバレを防ぎながらもその本の面白さのツボを教えてくれるため、自分もついその本を読みたくなってしまう。時折、会話の中に「理想の世界とはなにか」といった哲学的雑談が交じるのも面白い。紹介されているどの本も面白そうだけど、まずは「マイナス・ゼロ」「夏への扉」といったタイムトラベルものからSFの世界に入ってみようかな。2014/06/28
中玉ケビン砂糖
70
レーベル黄金期のこれはタイトル通り、初めてSFに魅惑されてあれもこれもとなっている人に薦めれば「沼行き」決定打の一冊になるかもしれない。当時の打率の高さで考えれば、2008年時点で新書サイズにこれだけ盛り込んだ内容を「易しめ」に解説している点で満足度◎(肝心の本編を読まない性分はまだ直らないものの)。大森豊崎のようなジャンルを横断する「凄読」家には比ぶべくもないが、人生短いわけだしあとはもう好みの問題。ただ今も過去も、SF読みの持論を茶化すような「地雷」を踏むとすげー怖いというのは変わらないらしい2022/10/23
Tadashi_N
28
SFのふところの広さ、アバウトさを感じた。選ぶ時の参考にしよう。2017/06/16
hnzwd
23
海外SFを中心にテーマごとに談話形式でおすすめ本とおすすめポイントを語る一冊。ネタバレは無く紹介に終始しているので読みたい本が増え続けるヤツ。。海外SFはかなり疎いんですが、ハイペリオンシリーズとキリンヤガは読もう。2022/06/20
そうたそ
23
★★★★☆ SF初心者向けの最適な入門書。堅苦しい説明はなく、とにかく簡潔にその作品の魅力を説明してくれるあたりが素晴らしい。会話形式というのも、気軽に読める感じでいいのかな。とりあえずテッド・チャンを読まねば。2019/12/24