出版社内容情報
世界システム論のウォーラーステイン、グローバルヒストリーのポメランツに先んじて、資本主義経済の形成過程を描いた歴史的名著を文庫化。解説 秋田茂
内容説明
I.ウォーラーステイン、K.ポメランツに先駆けて提示された、壮大な「世界史」。30年前の著作だが、本書で提示された三つの論点は現在も重要視されている。一つめはもはや「常識」となった、西洋中心主義的な世界史記述の見直しを迫った点。二つめはイギリスによる輸入先導型の世界市場形成の特異性を明らかにした点。三つめは世界市場の発展を新世界とのいくつかの偶然の出会いで説明した点。これは無名の人々の営みもまた世界史の一部であるという歴史認識につながっている。近年注目されるアルメニア商人ネットワークにいち早く言及するなど、今なお刺激的な一冊。
目次
第1章 世界史論的背景(「従属理論」・「世界システム論」;オブライエン・ウォーラーステイン論争;問題の再検討)
第2章 世界市場の形成(問題の所在;世界市場の史的前提;「繁栄」の構図;イギリスの貿易からみた十七、八世紀;「大西洋の時代」;「世界市場」と南アジア;世界市場の構造;世界市場とプランテーション)
第3章 世界市場の拡大と深化(イギリスの経済発展と世界市場;世界市場の歴史的性格)
著者等紹介
松井透[マツイトオル]
1926‐2008年。東京大学名誉教授。専門は南アジア史。南アジア地域研究を基盤としながら、壮大な「世界史」を構想した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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