ちくま文庫<br> ブルース・リー―李小龍の栄光と孤独

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ちくま文庫
ブルース・リー―李小龍の栄光と孤独

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480435989
  • NDC分類 778.222
  • Cコード C0123

出版社内容情報

1973年、ドラゴンと呼ばれた男は32歳で逝った。その後も絶えることなく神話化されるブルース・リー。子役時代を含め、その全体像を描き出す。

内容説明

ブルース・リーこと李小龍は、単なるクンフー俳優ではない。香港映画界に天才子役としてデビュー。メロドラマで観客の紅涙を絞らせ、アクション映画の地図を塗り替えた。享年32歳。疾風のごとき人生。アジア人の容貌ゆえにハリウッドでは差別され、ドイツ人の血を受けていたため、香港でも疑惑の眼を向けられた。この天才俳優の全作品を分析、洋の東西を越えたその哲学を論じる、アジア映画研究の決定版。

目次

第1部(李小龍以前と以後;李小龍の生涯)
第2部(『金門女』;一九五〇年代の香港映画界;『細路祥』と『苦海明燈』;『慈母涙』から『人海孤鴻』;童星とは何か;アメリカでの武者修行;李小龍の著述活動;ハリウッドでの活躍)
第3部 (香港功夫映画のあゆみ;『唐山大兄』(『ドラゴン危機一発』)―移民労働者
『精武門』(『ドラゴン怒りの鉄拳』)―抗日ナショナリズム
『猛龍過江』(『ドラゴンへの道』)―西欧との対決
『死亡遊戯』―修復と神話化
李小龍の行動様式
ナショナリズムと香港の表象
李小龍の後に
ブルース・リーとイエス)

著者等紹介

四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年生まれ。東京大学にて宗教学を、同大学院にて比較文学を専攻。映画と言語芸術を中心に、料理から漫画まで文化現象を批評。伊藤整文学賞、桑原武夫学芸賞、芸術選奨文部科学大臣賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エヌ氏の部屋でノックの音が・・・

10
2019年 7月10日 初版。。。子役をやっているとは知らなかった。4作しか知らないといってもよい。私の世代だと成龍だろうか。しかし幼少の頃、功夫映画をよくやっていたので、李小龍の4作もよく見た記憶がある。その後死因調査物の本などを読んだことはあったが、子役のほうは知らなかったといえる。2019/09/28

田中峰和

7
四方田が20歳のころブルース・リーと出会った。空手バカ一代の人気もあって当時の青少年は、素手で戦うヒーローに憧れていたし、東大のインテリ学生四方田も同様だった。「燃えよドラゴン」が日本や米国で大ヒットとなったとき、すでに李小龍は亡くなっていたことがさらに人気に拍車をかけたようだ。アメリカで生まれ香港で少年期を過ごした彼は再度渡米し、クンフー普及と映画デビューに青春をかけたが夢破れ故郷に帰る。香港で3本のクンフー映画を成功させた後、米国資本で成功させたのがかの映画。格闘家としての強さが成功の秘訣だったのだ。2019/12/03

さとうしん

7
ブルース・リーの子役時代の作品について詳述するとともに、90年代あたりまでの香港映画史ともなっている点に特色がある。ブルース・リーがその出自から香港にあってもアメリカにあっても異分子であったこと、ブルース・リーのミソジニー、中国武術とナショナリズムの問題、ブルース・リー作品の世界的な受容など、取り扱う話題は幅広い。香港映画に興味のある向きは手にとって損はないと思う。2019/08/14

リEガン

2
「燃えよドラゴン」の衝撃は46年を経ても色褪せない。何度映画館に足を運んだだろう。一日中闇に身を沈めたこともあった。闘神の伝説はそれぞれの心にそれぞれの在り様で刻まれている。だから、本書はひとつのブルース・リー研究として興味深く読んだ。5月8日から始まる生誕80周年記念の主演作リバイバル上映。「燃えよドラゴン」がラインナップされていないのは残念だが、スクリーンでの再会を楽しみにしている。2020/03/23

ほたぴょん

1
僕自身が物心ついた時分、ブルース・リーは既に物故していたが、ジャッキー・チェンは大人気だった。おそらく同年代の友人たちも僕も、ブルース・リーは漫画などの中でパロディで消化していたはずで、だから高校生時分に初めてテレビ放映で見た「燃えよドラゴン」は、ジャッキー流のアクロバットもコメディもない、自分たちの世代にとっては異質のクンフー映画として少し話題になった。なぜブルース・リーがAであり、ジャッキー・チェンが非Aなのか、対照比較に割いたページは本書では多くないが、それをルーツから考えるヒントとして興味深い。2022/10/11

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