出版社内容情報
初期ギリシャからポストモダンまで。社会思想や科学哲学も射程に入れ、哲学史を見通すビジュアルガイド。哲学が扱ってきた問題が浮き彫りになる！
内容説明
真理とはなにか、意味とはなにか、存在するとはなにか―。日常を生きるのに、こんな問いを考える必要はあまりなさそうに見える。しかし、それに真っ向から対峙してきた先人たちがいた！彼らの知恵つまり哲学を全体的に概観したいなら、哲学史に沿って追う方法が最適だ。本書は初期ギリシャ哲学者たちから始まり、中世神学、デカルトら近世哲学を経て、ポストモダニズム、分析哲学など今日の展開に至るまでを俯瞰。社会思想や科学の哲学も射程に入れて哲学史全体を網羅し、ごく平明な記述で、哲学が扱ってきた問題自身を浮き彫りにする。
目次
問い
哲学とは何か？
神政国家
ギリシャ人
ミレトス人の大問題
ピユタゴラスと数学
ヘラクレイトスと逆転する世界
パルメニデス
ゼノンの運動のパラドックス
エンペドクレスと四元素〔ほか〕
著者等紹介
ロビンソン，デイヴ［ロビンソン，デイヴ］［Ｒｏｂｉｎｓｏｎ，Ｄａｖｅ］
長年哲学の教鞭をとる。著書に“Ｉｎｔｒｏｄｕｃｉｎｇ Ｅｔｈｉｃｓ”“Ｉｎｔｒｏｄｕｃｉｎｇ Ｄｅｓｃａｒｔｅｓ”等の他、ポストモダン文学理論の著書として“Ｌｅａｄｉｎｇ Ｑｕｅｓｔｉｏｎｓ（誘導尋問）”などがある
鬼澤忍［オニザワシノブ］
翻訳家。１９６３年生まれ。成城大学経済学部経営学科卒。埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フム
21
月二回ほど行われている読書会は最近新しい参加者さんも加わり盛り上がっているのだが、皆さんが熱く語る話になかなか入れないことがあって困っている。それは前提となる哲学用語がわからないのが主な理由。もともとアーレントの全体主義の起源を読んだ私が全然理解できなかったことを話したところ、一人で読めないならみんなで読もうと始まった読書会。今までは興味ある哲学者の新書で読むくらい。学生時代も勉強してこなかった。やはり、どこかで基本的なことから勉強する必要が、とは思いつつ、これなら読めるという入門書が見つからなかった。2019/10/02
白義
10
漫画形式の哲学入門で、センスあるビジュアルと簡潔な文章で古代ギリシャから分析哲学、ポストモダニズムまでキレキレの鋭い解説が貫かれていてこのシリーズの例に漏れず、高度さと分かりやすさのバランスがいい感じ。決して深く踏み込みはしないのだが、間延びすることなく、漫画と合わせてしっかり流れを構成し、思想家たちへのツッコミ力とユーモアにも富んでいるので読んでいて疲れず、余計なものが混じっていないところがいい。漫画自体も、ストーリーはないが個々の絵のデザインとしての出来栄えがいいと思う2014/09/22
トゥクトゥク
7
哲学への第一歩と思って読んでみたが、私の理解が追いついていないのか、端折りすぎててかえって分かりにくかったのか、一歩二歩、哲学がまた遠くなってしまった気がする。。でもひとつ大きな発見をしました。「科学」もある種の哲学であるということ、そして哲学と同様、科学もまだ未完成であるということ（“科学的に解明されてない事がまだまだある”という意味ではなく、科学の存在そのものが）。この発見をぜひ科学を妄信しており「哲学」や「宗教」を小馬鹿にしているふたりの叔父に教えてやりたい。2014/12/24
えふのらん
3
個々の理論より流れ重視でよかった。カント、ヘーゲルまでの歴史と、それからショーペンハウアーが離反するまでが(けっこう強引だが)意味的につながってる。ただ個々の思想、書物の内容には立ち入らない性格の本なので高校倫理程度の知識はいるかもしれない。用語の説明もないし。ちょっとした復習にはなったので個人的には満足。2022/12/12
lily
3
沢山の大御所哲学者に逢いに行きたくなったから。でもみんな忙しそうで一人につき一言二言しか返信してくれないから、少し寂しかったかな。やっぱりまた2人でじっくりまったりデートがいい。2019/04/03
