ちくま学芸文庫<br> 対極と爆発―岡本太郎の宇宙〈1〉

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ちくま学芸文庫
対極と爆発―岡本太郎の宇宙〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 594p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480093714
  • NDC分類 704
  • Cコード C0170

出版社内容情報

多面的に活躍した20世紀の巨人の全貌に迫る著作集。一巻は戦後の「夜の会」から「太陽の塔」まで、その生涯を貫く「対極」の思想を集成。

内容説明

20世紀を疾走し、屹立した芸術家、岡本太郎。その多面的な活躍は大きなセンセーションを巻き起こした。しかし彼の活動の軌跡は、さまざまな断片として人々の記憶にしまわれ、全体像を捉えるのは難しくなってしまった。はたして、岡本太郎とは何者だったのか―。いま生誕100年を迎え、遺された著作によって伝説と偶像を解体し、その存在の全貌に迫る、決定版著作集。1巻では「対極」と「爆発」というキーワードを手がかりに、若き日の詩文から、大阪万博参加への決意を記したテクストまで、生涯を貫く思想を掴みだす。

目次

赤い兎
今日の芸術
夜の会
対極主義
爆発と瞬間
万国博に賭けたもの

著者等紹介

岡本太郎[オカモトタロウ]
1911‐96年。父は漫画家・岡本一平、母は作家・岡本かの子。29年渡仏、抽象芸術、シュルレアリスムの運動に参加。パリ大学で民族学、哲学を学び、バタイユらと活動を共にした。40年に帰国、中国戦線に出征。46年に復員後、花田清輝らと「夜の会」を結成し、アヴァンギャルド芸術を推進した。『今日の芸術』『日本の伝統』はベストセラーとなった。70年、大阪万博テーマ館のプロデューサーとして「太陽の塔」を制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
メディアによって部分的なイメージに固定された著者の多岐にわたる活動の全体を探ろうとする選集の第1巻である本巻は、著者の思想面を打ち出したエッセイを6作品を収録する。著者は当初、ヘーゲルの正・反・合の弁証法を批判しつつ変形したバタイユの既成勢力・破壊者・侵犯と対立の合なき弁証法を「対極主義」と解釈し、合理主義と非合理主義が交互に現れる美術史に援用した。が、その後歴史から先史に目を向け、自身の中に既成の力と破壊の力がぶつかり合いを見出す著者は、創作を自らの無意識と意識の侵犯と対立が作り出す「爆発」と表現する。2023/04/08

hornistyf

4
今日の芸術だけ読んだ。岡本太郎の本読むたびに、自分はまだまだ縛られているなぁと感じる。2011/07/11

ラウリスタ~

2
いままで岡本太郎を黙殺していたのが悔やまれる。高校生ぐらいで読んでおくべきだった。今読んでも十分面白い、話は日本人が書いているだけあってすらすら理解できるし、分かりやすいが本質的な点をぐいぐい突いてくる名文。だからこそ、もっと幼い段階で触れておくべきだった。これほど本質的なことを、これほどまでに平易な文章で明快に語る本は珍しい。芸術とはなにか?ということを考え始めるころに読むべき。ただ、あんまり心酔しすぎるのも、専門家をばかにする危険性がある。太郎の取り巻きにはならないという決意も必要。2012/02/19

2
知らずに接すると、岡本太郎ほど誤解を招く人間もそういないと思う。本シリーズは、テーマごとに彼が様々な媒体で発表した文章を編纂したもの。同じことを言っている文章を繰り返し収めることで、刷り込まれたように彼の思想が印象付けられた。彼の言う「対極」こそが彼の生涯を貫くテーマであり、対極に生きることはすなわち「瞬間」を生きることである、と理解した。彼が20代から30代にかけて、己の立場を確保できずに苦しんだことを吐露していて、非常な共感を覚えた。彼が身近に感じられる瞬間だった。常識を疑うこと。まずはここが出発点。2011/04/21

Chiyo Morimoto

1
表現欲というのは一種の生命力。スカッとするする。2014/01/03

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