ちくま学芸文庫<br> 特選 誤訳・迷訳・欠陥翻訳

  • ポイントキャンペーン

ちくま学芸文庫
特選 誤訳・迷訳・欠陥翻訳

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480082770
  • NDC分類 801.7
  • Cコード C0181

内容説明

翻訳書を読む。理解不能の文章にぶちあたり、頭を抱えこむ。自分の読解力のなさにうなだれる―そんな経験は誰にもあるもの。ご安心めされ。悪いのはあなたの頭ではない、翻訳なのだ。翻訳王国ならぬ「翻訳者天国」日本の出版界に跋扈する、誤訳珍訳悪訳迷訳欠陥翻訳の数々をバッタバッタとなぎたおす。連載200回余り、単行本にして計8冊に及ぶ「欠陥翻訳時評」から特に選りすぐった快刀乱麻の痛快な誤訳論。ケッ作翻訳の実態をとくとご覧あれ。

目次

翻訳者天国ニッポン
刷数多きが故に貴からず
読書はナゾ解きではない
頭の持ち腐れ
ホン訳ならぬウソ訳暴訳
忘れられた読者
キセル訳の罰金は?
三つの才欠くクサイ訳
『自我同一性』の自己分裂
エントロピー的翻訳〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobu A

4
1996年初版。ざっと流し読み読了。歯に衣着せぬ物言いで大学教授を含めたプロの翻訳家の誤訳や迷訳をメッタ切り。ここまで来ると清々しい。でも、内容は正直難解。産業翻訳ならまだしも文芸翻訳は著者でも時々間違いを犯すと言うくらい。一般書の本著がどれだけの人に理解できるかなとも思う。元上智大学教授著者のような目利きも必要だが、そもそも情報の非対称性が甚だしい業界。ヨーロッパのようにそろそろ日本でも翻訳学を体系的に学べる大学を増やし、人材育成を含む翻訳リテラシーの向上が必要。私もいつか再読してもう少し咀嚼が必要。2019/11/19

shibacho

2
この本では売られてる翻訳本が批評対象なので、「好きこそものの上手ならず」の回では、力量のない翻訳者には罪はなくチェック出来ていない出版社に罪があるって書いてありますが、インターネット時代には当てはまらないんだよなぁ…と思った次第です。自分が知ってもらいたいと思って翻訳を書いても、トンチンカンなこと書いてしまうこともあるし、翻訳って難しい。2016/05/13

サアベドラ

2
誤訳批評といったらこの人、ベック先生の誤訳批評選集。翻訳や英文読解の勉強にはあまりならない。というのも、槍玉に挙がっている訳書がどれもあまりにひどいからである。それだったら中原道喜『誤訳の構造』を読んだほうが手っ取り早い。あとがきにもある通り、本書は杜撰な翻訳者による無茶苦茶な訳文を大いに笑い飛ばすという読み方でいいと思う。ちなみに取り上げられた訳書は水田洋の『国富論』など数点を除いてほとんど絶版、ないし改版されている。そりゃそうだ。2012/02/04

kyomi

1
誤訳に関するエッセイ。翻訳、難しいなぁ・・。2015/04/13

penguin

1
どっかのブログ経由。英語に疎く、英文法と随分御無沙汰な私には、何が「誤訳」なのか?と悩む事も多々ありました(涙)。が、試訳と原文訳文を読むと、腑に落ちるのは確か。翻訳モノで理解できなくても、それは私の所為じゃ無かった!!と思えただけでも、読んで良かったかもしれません。「緋文字」は新訳が出るまで待とう、ってことで(笑)2009/10/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/476487
  • ご注意事項