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ちくま新書
子供をふつうに育てたい

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480065643
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0237

内容説明

ふつうの子育てが難しくなってきている。子供をめぐる相次ぐ犯罪。家庭の外にも危険はあふれているが、本当の危機は家庭内にこそある。かつては特殊な家庭にだけ起こると思われていた児童虐待、親殺し、子殺しといった事件は、ほんの少しの親子関係のゆがみが引き起こす、今やどの家庭にでもあり得るものとなってしまった。子供を愛するがゆえに、かえって病の構造を抱えてしまうのはなぜか。子供が幼児期から自立するまでを無事に過ごすために、親ができることを考える。

目次

序章 「ふつう」がどんどん遠くなる(「ふつう」が難しい;わが子の事件かもしれない ほか)
第1章 「お子様」な親たちの罪―虐待の誘惑をどう斥けるか(「育てられる者」から「育てる者」へ;ネグレクト―自覚なき悪意の怖さ ほか)
第2章 「あの子と同じ」という抑圧(「お受験殺人」とはなんだったのか;少子化・晩婚化・階層化とお受験 ほか)
第3章 格差拡大の恐怖が、親子を脅かす(子供の「階層化」の亢進;「親の関心」は経済力に勝る ほか)
第4章 子供の自立にどうかかわるか(思春期の危機は誰にでも訪れる;暴力衝動をどう発散させるか ほか)

著者等紹介

長山靖生[ナガヤマヤスオ]
1962年生まれ。評論家。歯学博士。鶴見大学歯学部卒業。歯科医のかたわら、文芸評論、社会時評などを通して、近代日本のイメージを刷新する仕事を手がける。1996年『偽史冒険世界』(ちくま文庫)で大衆文学研究賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みりん

18
「子どもを普通に育てたい」多くの親はそう願うけど、「普通」とは個人によって異なることを知っておかなければならない。その人にとって「普通」とは、大抵自身と同じくらい、または上の位置なのである。親にとっては普通でも、子どもにとったら困難な事もあるのだ。…正解のない教育について、具体的な事件を例に述べている本。「第四章子どもの自立にどうかかわるか」は、自立する若者が読んでも為になる。自分も、親も、世界も常に変化していて、ずっと居心地のいい今ではいてくれない。ちゃんと現実に向き合わなくては。興味深く読めた!2011/02/03

カッパ

12
ふつうっていうのは昔からぞわっとする言葉だと思っている。いったい普通ってなんなんだろう。虐待や受験などで追い込みたくはない。子供の教育は経済力に左右されるといわれるが親の関心である程度は補える。また、子供は現状維持をもとめてしまうのでそこから自立さすことも必要なのだろう。おいつめすぎず援助したいと思った。2019/10/03

ばしこ♪

6
育児に絶対はない。けど、親が子に与える影響はかなり大きいことは間違いない。とはいえ、親も人間なので完璧ではない。子に期待をかけ過ぎるのも、かけなさすぎるのも悪影響。何事もバランス大事。2017/04/30

ときどきぷろぐらま。

4
子殺し、親殺しは重いテーマ。他人事のように聞けない幼児虐待の事件。多くの実際の事件を例に出して、非常にわかりやすく問題提起してくれている良書です。子供を持つ人は必読ですね。2010/10/06

まる

3
社会面で話題になったような事件を沢山取り上げて、結論が「子育てに正解はない」だけ。作者自身がまだ子育て中だから余計歯切れが悪いのか?虐待にしても、内縁関係の男の事例が増えていると記述はしたものの、実母への対策のみにとどまるのが残念。2011/01/12

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