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ちくま新書
政治学を問いなおす

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480061508
  • NDC分類 311
  • Cコード C0231

内容説明

政治は人間の運命を左右する力を持っているにもかかわらず、それを研究対象としている政治学は近年、そうした政治権力への緊張感を欠いている。内外を問わず、日本が様々な局面で厳しい選択を迫られている現在、政治学には何が出来るのだろうか。国家や自由、暴力、ナショナリズム、日本国憲法など、直面する問題を歴史的な展望のなかで検証し、新たな座標軸を提案する。

目次

第1部 政治と政治学との間(政治の究極にあるもの;「自由」と「自由論」との間;国民・群衆・暴徒 ほか)
第2部 政治と暴力(政治と死;国家・デモクラシー・戦争;現代世界における政治と暴力)
第3部 現代史のなかの政治批判(近代日本と批判主義政治学;南原繁におけるナショナリズムと愛国主義;歴史・理論・実践のトリアーデ ほか)

著者等紹介

加藤節[カトウタカシ]
1944年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士後期課程修了。成蹊大学法学部教授。政治哲学・政治学史専攻。ヨーロッパ近代の政治思想史を研究するとともに、現代世界の政治哲学的考察を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

6
「カール・シュミットによれば、人間と人間との間に成り立つ関係概念としての「政治的なるもの」の核心は、相手を物理的に殺戮しようという地点にまで徹底してゆく友−敵関係の存在に求められる」「哲学者スピノザにも、迷信や激情に駆られて野蛮に奔る「民衆」や「暴徒」を無知な存在として蔑視するホッブズ的な愚民観があった」あまり読むところのない論考集。2016/01/01

ああああ

2
丸山が「政治は経済、学問、芸術のような固有の「事柄」をもたない」と考えたことである。これによって丸山が意味したのは、政治的なるものは、他の領域と截然と区別される「固有の領土」をもたずに「人間営為のあらゆる領域を横断している」こと、したがって、文化的営みは、それぞれに固有の論理と価値とを保有し、自由の領域に属するとはいえ、政治と完全に無縁ではありえないということであった。P.2142020/04/27

(まだない)

0
著者は安倍首相が大学でまじめに勉強していたなら恩師にあたる人。政治学には政治の動向から目を離さない現実性と政治的現実に常に警戒を怠らない批判性が必要と説く成蹊大学名誉教授は、最近、「フライデー」の記事で安倍首相を「無知」かつ「無恥」だと批判した。南原繁、丸谷才一、福田歓一ら戦後日本における批判的知識人に連なる著者の著作を安倍晋三は読んでいないのだろうか。著者曰く「在学中の彼については、まったく記憶にないんですよ」とのことなので、おそらく講義には出ていなかったのだろう。(2016/7/21読了)☆3.0点2016/07/21

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