内容説明
高級なモンが食べたいわけやない。おでん、きつねうどん、すきやき、お好き焼き、くじら、たこやき…なのになかなか理想の味に出会えない。せつない。それだけに、それに出会えたときのしあわせ、気の合う異性と顔寄せて「うまいなあ」と言葉かわしながら食べるときの心の弾みは…。人生練れてきた年頃の男の切なさと心ときめきを描く、極上の連作小説集。
著者等紹介
田辺聖子[タナベセイコ]
1928年、大阪生まれ。樟蔭女専国文科卒業。64年『感傷旅行』で芥川賞受賞。以後精力的に書きつづけ、87年『花衣ぬぐやまつわる…』で女流文学賞を、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を、98年『道頓堀の雨に別れて以来なり』で読売文学賞、泉鏡花賞、井原西鶴賞を、受賞。95年に紫綬褒章受賞、2000年文化功労者に選ばれる
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