内容説明
本書は博物学の成立に与った偉大な想像力の持ち主たちのその壮大な偉業と愚行の物語である。
目次
序 5歳の好奇心
1 コレクターの冒険、コレクションの運命
2 博物誌の正しい作り方
3 ナチュラリストの業績と意見
4 ヤマト舶来本草博物
終 生命とは何ぞや?―PowerとForce
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおた
14
16世紀くらいからの博物学について博識が発揮される。海外から始まり、日本では学閥から生物学を牛耳った一族まで、入門書の位置づけながら微に入り細をうがつ文章は、いちいちWikipediaをひかないと追いつけない。発表当時の1980年代はどれほどの人がこの本を理解できたのだろう。博物学は分類の歴史でもあり、同時に人間がいかに自然を観察してきたかという記録でもある。それには発明されたばかりの暗い顕微鏡を何時間も覗きこみ、眼疾も厭わない研究者たちの熱意があった。世界史の教科書に載っていない歴史の愛好家はぜひ。2016/08/25
Yukihiko Yoshimine
3
古本屋で単行本を見つけて読みました。植民地政策と博物学がリンクして発展していった事が良く分かります。図版が多いのも目を楽しませてくれます。2016/11/11
小林ミノリ
2
タイトルに全て持っていかれますが、荒俣氏の中心的な部分をなす、博物学の歴史をまとめたエッセイ集、自然の驚異を記憶し記録する人々の並々ならぬ好奇心の歴史。