ちくま文庫<br> 生まじめな戯れ―価値相対主義との闘い

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ちくま文庫
生まじめな戯れ―価値相対主義との闘い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480025944
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0136

内容説明

新奇さ、それ自体を自動症的に追い求めはじめた高度大衆社会で、自らの拠り所となる価値基準は何か。価値相対主義への懐疑というモチーフで貫かれた評論的エッセー集。

目次

蟻の実学
ヘルメスの導き
驕れる世論
5割の性悪
日本主義
相関社会科学
反語的精神
技術ぎらい
民衆の支配
誘拐の論理〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ドクターK(仮)

4
人間の中に否応なく存在する矛盾や葛藤、相反する概念を認識し、それらを引き受けようとする著者の姿勢からは、知識人としての矜持と覚悟がうかがわれる。だから著者は、人間や社会を一面的な観点からしか見ようとしない主流派の経済学者や進歩的文化人などに代表される知識人たちに手厳しい。本書は、そうした知識人たちの世界観から距離を置き、庶民の伝統や良識の中に潜んでいる「当たり前のこと」(p.310)を手探りで拾い上げようとするエッセイ集である。2016/02/13

パム

2
今まで読んだ西部の本で一番面白い。著者の思想と文体が凝縮。初めての海外旅行がインド東南アジア方面だったのは意外。P167「包まずにいおう、私は貧しさが好きなのだ。貧しさのもたらす恐怖や残酷までもが、私には、時々、好ましいものに思われる。なぜといって、恐怖をくぐりぬけた上での安心でなければ本当の安心とはいえないし、残酷にたちむかったあげくの優しさでなければ本当の優しさとはいえないからである。隠さずにいうと、私は貧しさとの戦いが好きなのであって、戦いの産物としての豊かさは好きとはいえない。」2015/08/07

んぬ

1
短めのエセー集。ゼミナールから入門した自分が読んだ中ではかなり早い時代の著作と言えるかもしれない。オルテガやチェスタトンなどその後によく典拠される人も出てくるし、ボードリヤールのような当時の流行を感じる?ような人も出てくる。よく本を読んでいた時期ということで、ホロン革命なんかも出てきて面白かった。内容は短いながら思想のエッセンスが凝縮されていて、本当にブレがない人だなぁと思った。饒舌な文体も、声が聞こえてくるようだった。手元に置いておきたい本。2022/01/30

i-miya

1
1984. 人々の生活の集まりとしての世間も ひとつの大きな書物(デカルトの指摘) (解説) 吉沢英成 価値相対主義との戦い(副題) 毎日エコノミスト 1年間 ○ 蟻の実学 福沢諭吉 ○ 驕れる世論 3月上旬、新聞1面 「ゆとりの教育に期待」 「家でしつけには自信がある」80%はいと 小中学生の親、世論調査 世論・・・パブリック・オピニオン ホッブス 「ときに理解不能な不条理で意味不明な言葉」 マルクス、「ホッブスは人間嫌いだ」 ホッブス 「笑いとは、自分の能力が極めて乏しいことを2007/07/11

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