内容説明
古代の祭政一致社会において兄の帝を守護し助けた巫祝的性格をもつオナリ神をはじめ、玉依姫、御霊信仰、姥神伝説などをとりあげ、目に見えぬ精霊の力によって女性が歴史の舞台の影ではたしてきた役割を掘り起こし、さらに口承文芸の伝播に関わった遊行の女婦について考証する『妹の力』。わが国のシャマニズム研究の先駆をなす「巫女考」。ともに、かつて女性がもっていた大いなる力「さかしさ」と「けだかさ」の回復を願って書かれたものである。ほかに毛坊主や聖など中世の民間宗教者たちについての諸論考を収録。
目次
妹の力
巫女考
毛坊主考
俗聖沿革史
立山中語考
一言主考
鬼の子孫
唱門師の話
俗山伏
桂女由来記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
iwasabi47
2
赤坂さんの本から「巫女考」「毛坊主考」読むために。昨今の『妹の力』ブームに対して「毛坊主の力」で。2020/11/18
Soma Oishi
0
柳田国男さんの姿勢というものがこれから僕が生きていく上での大切なヒントになるように感じた。 いつも感じるが次が読みたくなる。 もし僕が幼少の者に本を薦めるとしたら柳田国男を一番にするだろう。2014/09/02
草津仁秋斗
0
「妹の力」「巫女考」「毛坊主考」などを収めた一冊。一本一本が長いのと、割と内容があっちにいったりこっちにいったりする感じで、通しで読むとなかなかに疲れる。2014/08/28
垣内美希
0
柳田国男の本初めて読んだ。読みにくかった。民間の信仰の歴史、歩き巫女や毛坊主の事を知って良い刺激になった。2013/07/15