ちくま文庫<br> 柳田国男全集〈7〉

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ちくま文庫
柳田国男全集〈7〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 615p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480024077
  • NDC分類 380.8
  • Cコード C0139

内容説明

日本人の誰もが耳にし、口にして来た伝説や昔話という言葉も、柳田国男によってはじめて、その明確な意味が与えられ、学問上の用語となった。日本民俗学講座での講義をまとめた伝説研究の入門書『伝説』。旅を愛する若い人たちを聴き手として、各地に残る伝説の意義を説き、その分類案を示した『木思石語』。猿丸大夫、田原藤太や磐次磐三郎などの神と人とをむすぶ伝説上の人物について論じた『神を助けた話』。上記の三冊のほか、石や橋、地蔵に関する伝説研究の小編を収録。

目次

伝説
木思石語
神を助けた話
生石伝説
夜啼石の話
矢立杉の話
曽我兄弟の墳墓
地蔵殿の字
水引地蔵
廻り地蔵
子安地蔵
黒地蔵白地蔵
西行橋
細語の橋
橋の名と伝説
片葉蘆考
諸国の片葉の蘆
伝説の系統及び分類
伝説とその蒐集
伝説のこと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青沼ガラシャ

3
「伝説」を論じた著作を集めた一冊。「伝説」の定義や、その分類がメイン。同内容の反復が多かった。なるほど柳田國男は徹底的に人々の気持ちに寄り添う。伝説を語り継いだ人々の心情を全肯定する。事実との乖離があっても、何かしらの心理的な理由を見出す。優しさとは違う、確固たる信念を感じた。印象に残ったのは「箱」について論じた箇所。近世以前は箱は手のこんだ工芸品だったので、霊魂の運搬、魂筥として使われた、という記述には膝を打った。すぐに京極夏彦の『魍魎の匣』を思い出した。箱は呪物だ。2023/08/16

メーテル/草津仁秋斗

0
柳田國男の伝説に関する論をまとめた一冊。柳田の、漂泊の民が伝説を広めたという説はなかなか素直に同意できないが、しかしもともとの伝説に知識人が有名人を当てはめたというのは分かる気がする。何事も読んで批判することが大事だなあ。2015/12/30

Soma Oishi

0
この全集を読んでいるとなんだか自分自身が浄化されるような感覚を味わう。何がそうさせているのかを僕はすでに知っている。社会主義の回復というものが浄化という感覚を引き起こしているのだ。 あらゆる哲学は社会主義の回復を至上命令としてありえる。そういう意味でカール・マルクスやナザレのイエス、柄谷行人などがその哲学を明確に示していると思う。 柳田国男さんにそういった哲学をみることを柄谷行人さんから学んだ。そういった社会主義の回復と浄化という感覚が今の僕にとってとても大事なものだ。生きているということに希望と救済2014/07/12

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