内容説明
自宅で穏やかに過ごしたい本人、とにかく長生きしてほしい家族。みんな「よかった」と思える道がある。在宅医療に25年間の第一人者が教える救急車との正しい付き合い方。
目次
序章 119番は、穏やかな最期を脅かす運命の分かれ道
第1章 119番の先に待っていること(救急車を呼ぶ意味、考えていますか?;119番は「フルコースの蘇生処置を」というメッセージ ほか)
第2章 119番の裏で起きていること(医者も救急車のことをあまり知りません;119番がつながった瞬間から消防法が発効します! ほか)
第3章 幸せな119番と不幸な119番、そしてその間(「手厚く治療すれば長生きできる」とは限りません;意識が戻らないまま、3年生きた100歳の患者さん ほか)
第4章 理想の最期を叶えるための終活(「緊急人生会議」のススメ;信頼できる在宅医の見つけ方 ほか)
著者等紹介
長尾和宏[ナガオカズヒロ]
医学博士。医療法人社団裕和会理事長。長尾クリニック院長。一般財団法人日本尊厳死協会副理事長。日本慢性期医療協会理事。日本ホスピス・在宅ケア研究会理事。一般社団法人エンドオブライフ・ケア理事。関西国際大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyaoko
71
なるほど、初めて聞いた言葉「平穏死」老衰に近い状態で、針や管を刺して刺して刺すことなく、命の終わりをあるがままに迎える。理想である。親たちもそれがいいと言っている。分かるよ、そりゃね、あれやこれやの治療は嫌でしょう。でもね!そうはいかない世の中なのよ。高齢でも持病があっても、いきなり死んだら通報されて、警察来て、事情聴取されるのよ。家庭内であってもよ。施設であってもよ。私はかかりつけ医でないので、この人を見てないからわかりません、って言うんだよ、医者が。そこんとこの問題をどうにかしないとダメだよ…2021/04/03
paf ❤︎
35
面白くないテーマだけれど·····読んでよかった! 「119番には救命や蘇生の義務がある。自動的に延命治療に移行する。その覚悟があるか?」という本。比較的ゆったりとした行間レイアウトは、高齢者本人とその家族にこそ読んで欲しいからよね。理想の死に方を叶えるためには諦めずに家族と話し合い、希望を伝えるべし、と非常に力強く主張。筆者は、尊厳死協会や在宅ケア研究会等の理事を務める平穏死の推奨者ゆえ。病院と連携の強い施設ほど平穏死に不向き、マイナスイメージのおひとりさま死は決して悪くはない、等々にはなるほど納得。2020/10/07
itokake
9
理想の死が平穏死(自然死、尊厳死)であれば、119番しない。救急車を呼ぶ=フルコースの蘇生措置をすることで、それは延命治療も含む。延命して、また元気になるのならいいが、そうならない人生の最終段階の人に119番は不要、というとても明確なメッセージを伝える本。判断できない場合、かかりつけの在宅医に相談。ところが、この在宅医も曲者がいるので要注意(大橋巨泉さんはこの被害者)。医師法20条、21条を誤解し、<死亡から24時間以内に見ていないから死亡診断書が書けない。だから警察へ連絡>が多いそうだ。2021/06/20
ゆかりん
3
本当に読んで良かった本だと思う 父を施設で亡くして、書いてある通りやとおもった 母の時はなんとか自宅ではと思うが・2021/03/23
神谷孝信
2
やたらと緊急事態といって救急車にお世話になるのではなく、普段から人生会議で家族と良く話し合う事が大切な事を良く認識出来た。42021/02/05