出版社内容情報
技術や価格における企業間格差がなくなった現在,その差別化を創造するものは,デザインを軸とした経営戦略にほかならない。
内容説明
市場の成熟化、グローバリゼーションの加速化とともに、いままでのマネジメント戦略では、市場における優位性を獲得することは不可能となった。いまや価格や技術力に頼るだけでは差別化は図れなくなったのである。趨勢に敏感な企業はすでに「デザイン」を重要な経営資源として活用している。「デザイン」を軸とした戦略が志向されなければ、次世代に向けての企業成長は望めない。21世紀にむけた成長戦略はデザインマネジメントを機軸に、すべての経営資源を連動させることだ。
目次
序章 意味ある差異を求めて
1 デザインの新次元(企業の核となるデザイン;インダストリアル・デザインの系譜―デザインは美顔術ではない;マーケティング再考―近視眼がまねく偽りのマーケティング;マーケティング・パートナーとしてのデザイン―デザイン・コネクションの構築)
2 デザイン主導型企業の経営戦略(オリベッティ―デザインを牽引するトップ・マネジメント;ション・ディーア―デザイン・コンサルタントとの一体化;ソニー―市場を創造するインスピレーション;フォード・モーター―デトロイト・マキャベリズムからの離脱;フィリップス―技術とデザインの協同歩調;ベーカー・パーキンス―意外性への適応;ペンタグラム―企業を成功に導くインダストリアル・デザイナー)
3 デザインとグローバリゼーション(グローバリゼーションの幻影と真実;デザイン戦略の両刃の剣)
補章 欧米市場における日本企業の「段階増殖」について