内容説明
2011年3月19日早朝、陸自のヘリCH‐47JAは1台の赤外線カメラを据え付け、福島第一原発上空へと向かった。温度、圧力、水位を測るためのモニターはその機能を喪失、赤外線によって温度を計測するしかその術はなかった。
目次
第1章 原発事故現場上空を飛んだ赤外線サーモグラフィ(測れないものを測るために;大臣命令「温度計測へ向かえ」;「一〇〇〇℃が勝負だ」;放射性物質を吐き続ける原発の真上で)
第2章 赤外線サーモグラフィの黎明期からの歩み(赤外線カメラから赤外線サーモグラフィへ;昨日のライバルは今日の同志;「手で持って使える」を実現;ハンディに、そしてライトに;「撮る」から「画像処理」の技術へ)
第3章 見えないものを見せる技術(赤外線サーモグラフィについて;ユーザの証言(闇を見通すヘリコプターの「新しい眼」;日本で有数のサーモグラフィの使い手)
サーモグラフィの多様な活用分野)
第4章 四つの異質の「矢」で未来を拓く(防衛のインフラを下支えする企業―情報システム(宇宙・防衛)事業
グローバルの宇宙開発事業を目指して―マイクロエレクトロニクス事業
さらに新しい領域を目指す―MLB(プリント配線板)事業
隙間なき世界―接合機器事業)
著者等紹介
秋津勝彦[アキツカツヒコ]
日本アビオニクス株式会社代表取締役執行役員社長。1956年、静岡県生まれ。京都大学経済学部卒業。1979年、日本電気に入社。2012年に現職に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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