内容説明
わが国は戦後一億総中流意識を持てるまでに経済的に発展したため、理論的に可能な事は現実化していこうとする人々の行動がごく当然のように思われた結果、上から下まで、全ての領域でモラルハザードの時代になってしまった。集団維持が不可能になったため、その構成員も生存不可能になったという、最悪のシナリオにならないためにも、モラルハザードを解消していかなければならない。人間は集団を構成して生活する生物であるという原点に立ち返って、現代最も話題として取り上げられる生命倫理と環境倫理の基礎を正しく理解し、その上で個人がしなければならないこと、してもよいこと、してはいけないこと、といった行動様式を再構築していかなければならない。特に、科学、技術に携わる人々には厳しい職業倫理が問われることになる。
目次
第1部 生命(バイオエシックスの誕生;バイオエシックスの具体的諸問題;バイオエシックスの問題解決の展望;動物愛護の倫理問題)
第2部 環境(環境倫理;文明と環境;環境倫理の基本的考え方;環境倫理と価値観の崩壊;環境関係資料)