内容説明
人間とは、いかなる存在か。いかに生き、いかに死ぬるか。歴史上における人間存在の諸相を探求して半世紀。人間存在の有り様に関する独自の思想世界へと誘う、著者の学問的叡智を結晶化させた感動の随想録。
目次
第1章 人間存在の文化史的な考察(分際を弁え分相応に生きた日本人―人間存在をめぐる東西思想の根本相違;江戸時代における子供観の表と裏―子宝思想と子捨て子殺しのアンチノミー ほか)
第2章 人間存在の教育史的な考察(中勘介『銀の匙』に描かれた明治の教育―愚昧な教師を見透かす子供の鋭い眼差し;道徳の意味とその教育の再考―人と人とを結び、支え合い助け合う心 ほか)
第3章 人間存在の思想史的な考察(米百俵の主人公・小林虎三郎―恩師象山の思想を日本近代化に実践;幕末期の先覚思想家・佐久間象山―日本近代化と「東洋道徳・西洋芸術」思想 ほか)
第4章 青春の今をいかに生きるか―有限な人間存在を無限化する学びの実践(母校の宇都宮高校からの講演依頼;自我の目覚め―人生の難問に遭遇した小学生時代 ほか)
第5章 悩み迷える研究的半生の回顧と展望―死に甲斐を求めて生き甲斐の今を探究(研究的半生を省みて;私の研究関心と研究課題 ほか)
著者等紹介
坂本保富[サカモトヤストミ]
昭和22年(1947)6月、栃木県上三川町に生まれる。昭和41年(1966)3月、栃木県立宇都宮高等学校卒業。昭和53年(1978)3月、東京教育大学大学院博士課程修了(専門は教育思想史、教育文化史)。信州大学名誉教授、現在は平成国際大学教授、一般社団法人アジア文化研究学会顧問。東京都荒川区、学校法人大妻学院、諏訪日赤病院などの各種委員を歴任。全国各地の大学、都道府県・市町村の歴史博物館や教育委員会、学校やPTA、病院や企業などでの講演多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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