内容説明
季節のうつろいを感じる心。正月を家族そろって祝う、暑い夏を涼しく健康に過ごす、月を眺める…。人生の節目を祝い、祝われる関係づくり。伝統文化やしきたりを学ぶ。
目次
春の章―はじまりの季節(正月、正月飾り;鏡餅、鏡開き;おせち料理、お屠蘇、祝い箸 ほか)
夏の章―涼の粋(八十八夜;端午の節句;衣替え ほか)
秋の章―実りの季節(二百十日、風祭り;重陽の節句;月見 ほか)
冬の章―清めの心(事始め;すす払い;冬至 ほか)
人生の章―節目を祝う(帯祝い;出産祝い;お七夜 ほか)
著者等紹介
岩下宣子[イワシタノリコ]
マナーデザイナー。現代礼法研究所主宰。共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立、主宰となる。マナーデザイナーとして、多数の企業や団体でマナー講座、指導、研修、講演などを行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
45
和紙の美しさに心惹かれて。ああ、なんて美しい擦りなのでしょう……!最後の数ページに出てくる職人さんと職人さんを抱える大店さんの心意気が美しい。慕い慕われてという感じです。出てくる和紙を眺めているだけでうっとりしてしまいます。そのものずばりの『桜』奥ゆかしい『朝桜』も旦那『色硝子』に愛らしい『おしどり』表紙にも使われている『重陽』が一番のお気に入りです。絢爛な『牡丹』、万国共通の郷愁か『松竹梅』なのどれも色が違うだけで全然印象が違うのが面白い。往年の絵師さんも紹介されています。河鍋暁斎、インパクトがすごい。2015/08/11
カナン
42
滑らかな帯のカシャリ、という軽い音、遊び紙のつるつるとした白さ。頁を捲る度に、転がっていた体を起こし、正座をして、背筋を伸ばしている自分に気付く。春。夏。秋。冬。日本の四季はちゃんとそこにある。私達がうっかり気付くことを止めてしまっただけで、目を向けることを忘れてしまっただけで、こんなにも数多の姿で溢れている。もう少ししっかりしなきゃ。頑張らなきゃ。ひとつひとつ、と誰かがいつか云った通りに、一気に全てを愛することは勿論無理だから、ひとつひとつ。コロナ禍で憂いに捕われる精神に、そっと深呼吸を。2021/08/30
まりこ
12
図書館より。とてもとても美しい本。娘がいたらお嫁にゆくとき、こっそり忍ばせてあげたくなる本。2015/09/06
m
11
美しい装丁に惹かれて。和風総本家のような一冊。日本の年中行事や風習にはきちんと理由と歴史がある。形を変えながらも昔から今に脈々と受け継がれていることに感謝したい。同じ和紙のデザインでも色が違うだけでこうも印象がガラリと変わるとは。牡丹、松葉、柳、散り菊。線香花火の火花の状態にそれぞれ名前がついているのが素敵。あっという間に読み終えてしまった。手元に置いて節目節目に読み直したい本。おすすめ。2016/06/18
drifting_girl
4
春夏秋冬を楽しみ、感謝しながらていねいに暮らすための心得帖。年中行事や季節の風習など、なるべく意識をして過ごしたいなと年々思うようになってきたけれど、日々の慌ただしさに流されてなかなかできないことも。少しづつ、気づいたときに季節の移ろいを楽しんでいけたらと思います。「日本橋はいばら」の和紙のデザインが素敵。河鍋暁斎がデザインした和紙が載っていてうれしかった。やはり、ものすごく独特で強烈なインパクト!お店も見に行ってみたいなと思います。2016/04/13