内容説明
地球に起こっている出来事は、ひとつの専門的な、近視眼的なものの見方では理解できない。本書では、地球上の北極から南極まで、時代にして46億年の海や陸、空に関する幅広い研究内容が理解できる。
目次
地球システム科学入門
海洋物理の紹介と、エルニーニョ現象の海洋物理的解釈
海洋・海氷の変動が世界各地に異常気象をもたらす―中高緯度大気循環場の大規模な波動の役割
化学海洋学―二酸化炭素と海:現在、過去、未来
海洋生物適応科学―海洋に生息する生物について~海洋環境への適応
海洋微生物は何をしているのか?―物質循環の駆動力としての働き
地殻進化をとりまく原理の変遷とその最前線
気候のシミュレーションモデルの作り方
北極大異変
日本の南極観測から
海洋観測論1―固体地球科学
海洋観測論2
著者等紹介
藤岡換太郎[フジオカカンタロウ]
独立行政法人海洋研究開発機構事業推進部特任上席研究員。専門は海洋底ジオテクトニクス、海洋科学、岩石学。1946年京都市生まれ。東京大学理学系大学院博士課程中退、東京大学海洋研究所助手、海洋科学技術センター深海研究部主任研究員、研究主幹、極限環境フロンティア・グループリーダー、グローバルオーシャンディベロップメント観測研究部部長、地球内部変動研究センター特任研究員を経て現職。フランスオルレアン大学客員研究員、米国ウッズホール海洋研究所客員研究員等。理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hideki Nakane
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気候変動などを起こす地球のメカニズムを海洋に関連する11人の学者らがそれぞれのテーマで解説する海の科学の入門書。1章1章はそれぞれの専門分野の解説ではあるが一冊にまとめてみると、海洋と大気、気温、生物相などの関係がマクロでつながりおもしろい。 表紙は高校生向けの書籍のようだが、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が大学生、大学院生を主な対象として行っている「海洋と地球の学校」の講義を元にしているだけあって、広く浅い内容だが、しっかりしている。 また各章の末尾に参考資料として、各分野の基本書を紹介してい2012/08/19