ビジュアル版日本の古典に親しむ
伊勢物語 - 業平の心の遍歴を描いた歌物語

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  • サイズ B5判/ページ数 176p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784418072002
  • NDC分類 913.32
  • Cコード C0393

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mijas

47
オールカラーの写真が美しい。写真に添えられている小文字のタイトルも素敵。「涙を誘う風にそよぐ枯れススキ」とは「紀の有常」。「つくも髪」は「煌々と月は照るが男は来ない」。最も印象的だったのは「布引の滝」の幻想的な漁火。他に桜、朝顔などの写真が詠み人の心情を表現する。本文では、時期毎3通りの解釈や、古い伝説や民謡から拾われた歌を含めた考察がされている。斎宮の段(第69段)については、俵万智さんの解釈を読んだばかりだったので興味深かった。この段が伊勢物語の中核を成すのだろう。屏風絵も掲載されていたのが嬉しい。2017/03/14

ヒロミ

10
写真がオールカラーで分かりやすい。平安前期のおっとりとした世界観が伝わってくる。2015/03/05

Ayakankoku

8
伊勢物語の教材研究のために読了。オールカラーであり、絵巻も所々あり、素敵だった。2020/02/05

Noelle

7
本書は原文なしのトピックス的な章段にフォーカスした中村氏の解説と、物語に沿った写真や散らし書きから成り立っている。ある男が業平と同定されていく過程を推定して、10世紀の民間伝承の詩歌散文が、11世紀には散文部分が物語化されていき、11世紀には歴史的実在と整合性を持たせんがための書き換えがあった、という説に基づいての解説はこの上なく面白い。つい現代人は直近の解釈に引っ張られがちだが、こんな風に伊勢物語を読んだことがなかったので、新鮮だった。最古の歌物語の魅力がよくわかる。屏風も素敵、じっくり眺めてみたい。2022/01/27

吉田裕子

6
ほぼ全見開きが鮮やかな写真で彩られていて、目に楽しい。原文掲載はなく、現代語訳と解説。解説は語釈というよりは著者見解。なお、著者はあくまで作家・文芸評論家であり、「文学的空想の介入」があると自らことわっている(13P)。『伊勢物語』の成長に関し、普遍的な文明論として「文学の進化は、詩歌の時代(抒情)、物語小説の時代(作り話)、批評と歴史の時代(事実)というふうに行われます」と解釈している(13P)のは興味深いと思った。2021/03/05

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