内容説明
私の著書は、星の知識と共に星の美と神秘を伝えるのを目的としている。従って本来の文学者がいつも顔を出すのだが、この本は特にそれが甚しく、何とも異様な星座案内になっている。その理由は、終戦の直後あまりにも荒んだ世人の心を、併せて自分の心をも天上へ遊離させたさ一ぱいで、物に魅かれたようにペンを走らせた為めである。
目次
3月の星座―星への愛
4月の星座―傾く三つ星
5月の星座―紅い手鏡
6月の星座―長谷寺
7月の星座―錯覚
8月の星座―織女
9月の星座―葛葉峠
10月の星座―射られざる弓矢
11月の星座―明治節
12月の星座―モツレンサマ
1月の星座―名付け子
2月の星座―星に魅かれて