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校歌の誕生

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  • サイズ 46判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784409520826
  • NDC分類 767.6
  • Cコード C3021

内容説明

いまや学校が校歌を持つことは当たり前となっている。しかし実は、明治以来現在まで、校歌を作ることを定めた法規は存在しない。ではなぜ、作成に手間を要する校歌がこれほど普及したのか。厖大な史料を読み解き、校歌の起源と展開に丹念に迫る、新発見に満ちた気鋭の研究。

目次

第1章 文部省による唱歌認可制度の実施(儀式と唱歌の結合;文部省訓令第二号の公布;文部省訓令第七号の公布)
第2章 各学校における校歌作成の意図(同一の校歌;校歌の代替としての唱歌“金剛石”;東京音楽学校への校歌作成委託;校歌に求められた内容;校歌の歌詞内容の変容;校歌への権威づけ)
第3章 校歌と郷土教育運動との関わり(校歌の普及;郷土歌としての校歌;替え歌の校歌)
第4章 文部省による唱歌への規制と校歌の扱い(文部省訓令第七号の廃止とその後;文部省による校歌への対応;学校側の対応)
終章 校歌は、いかなる歌として成立したのか

著者等紹介

須田珠生[スダタマミ]
1990年広島県広島市生まれ。2013年お茶の水女子大学文教育学部卒業。2018年京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。2019年京都大学博士(人間・環境学)。日本学術振興会特別研究員(DC2・PD)を経て、京都大学人文学連携研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

izw

9
学校には校歌があり、何かあるごとによく歌われる。卒業して何十年経って同級生が集まると懐かしい校歌を歌うと、1番は大体覚えていて、2番、3番もところどころ覚えていて、皆で歌って、懐かしい思いに浸れる。そんな校歌が、どのような経緯で各学校で作られるようになったか、歴史的に解明した研究が少なかったという。明治時代の音楽教育の立ち上がりから、学校で歌う唱歌、儀式で歌う唱歌を文部省認定すに限定する省令が出る頃から校歌が作られるが、校歌が義務化されたことはない。この状況下で、校歌が誕生し、広まる過程の解明が興味深い。2020/07/25

歴史好き

3
本書は、専門誌・学校の記念誌・行政文書といった膨大な史資料を読み解き、近代の学校の校歌作成という社会現象を描く。そして、各学校ごとの校歌が決して自明ではないことを記述した上で、各学校が地域性やその学校の求める教育像を示す形で校歌を作成した「知られざる校歌史」を明らかにする。歴史叙述に徹した分、理論的含意は少ない。それは社会科学的には「たまにきず」である。とはいえ、本書のテーマが一般読者に馴染みやすいことに鑑みれば、その点は広い読者に読まれやすい長所として評価できるだろう。2020/09/08

takao

0
ふむ2021/11/29

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