内容説明
命をつなぐ進化論の島々、世界遺産第一号が、危機遺産に。絶海の孤島に生きる奇跡の生きものたち。
著者等紹介
中村征夫[ナカムライクオ]
1945年、秋田県昭和町(現・潟上市)生まれ。19歳のとき、神奈川県真鶴岬で水中写真を撮るダイバーに出会い、独学で水中写真を始める。専門誌のカメラマンを経て、31歳でフリーランスとなる。1977年、東京湾にはじめて潜り、ヘドロの海でたくましく生きる生物に感動し、以後ライフワークとする。また沖縄の開発によるサンゴ礁の滅亡や白化問題、諌早湾の干拓をはじめ、海の環境問題に対して映像と文章で訴え、テレビの報道番組でも生中継を担当するなど、「水中の報道写真家」として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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FOTD
20
動植物が独自の進化を遂げていることで有名なガラパゴス。陸上だけでなく海中も固有種が多い。天敵がいないから動物たちは怖いもの知らずなので、人間を見ても逃げないという。だから近づいて撮影できるのだと納得した。ガラパゴスは世界自然遺産に登録されているが、危機遺産にも登録されている。森の再生プロジェクトがうまく行くように願う。 とても美しい写真集だ。2022/12/05
せんむ
17
古代と色彩の島。グンカンドリやノスリはカッチョイイわ、タイランチョウやフィンチは可愛いわ、動物たちがカップルで寄り添う姿に歯ぎしり…じゃなくてほっこりしたり。でもその反面、世界危機遺産となっていたり。人類未踏の地なんて、今じゃ海底に眠るお宝と同じようなものかもしれないなぁ。2014/07/17
ちゃちゃ
16
名前の前に,「ガラパゴズ」ってついている生きものばかり!凄いなあガラパゴス。でも,そのガラパゴスですら「世界危機遺産」とは・・・。食べ物に適応して進化を遂げた13種類のフィンチ。14種類目に「ゴミフィンチ」なんて冗談は悲しすぎる・・・。行ってみたいけれど,ガラパゴスにとって,人間は完全におじゃま虫・・・。2010/12/19
Koki Miyachi
8
動物達の独自の進化を育んだ隔絶された母なる大自然ガラパゴス諸島。ダーウィンの進化論のヒントとなった。サンゴですら半分近くが固有種なのだという。美しい自然とガラパゴスの自然に育まれた生物たちの写真に目を奪われた。一方で1979年に世界自然遺産の第1号に登録されて以来、観光客が殺到し人口も30年足らずの間に10倍になり、急激な環境破壊が進んでいる。2007年には危機遺産リストに登録されることに。何とも悲しい現実もあるのだ。2014/02/13
neighbors
4
独自の進化を遂げてきたガラパゴスの動植物は神秘的。動物達との距離感が近いのでワクワクしながら見入ってしまいました。さらに、コメントが面白いので笑えます。どん引きしたのはガラパゴスコバネウ。鳥類ですが、陸より海派。で、そいつが求愛行動失敗したー、てなると脚で蹴飛ばす、噛みつく、と自分を見失うという駄目男っぷり。こんな心がちっちゃい奴もいれば、雄大な景色を眺める陸ウミガメは圧巻。どれも美しくて、可愛くて、でも人によって外来種が持ち込まれたり、温暖化の影響で食物不足になったりと、ガラパゴスの生物達が生き残ってい2012/01/24