内容説明
人間である以上は、何ども何ども語りつがねばならないものがある。戦争というものの残忍さと人間の尊厳を、火葬を生業とする一家のつましい生活のなかに描き出す。
目次
戯曲 釈迦内柩唄
『釈迦内柩唄』をなぜ書いたか。
そして、なぜいま花岡なのか。
演出ノート
『釈迦内柩唄』の上演に想う(尾崎陞)
秋田県につたわるかぞえ歌ならびに花づくし歌
花岡事件を中心とする中国人・朝鮮人強制連行事件関係資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroki Nishizumi
2
遠い昔の話ではない。自分の一世代か二世代前だ。過去の過ちは足を踏んだ者が忘れてはならない。2022/03/09
ばんぶー
0
「福田村事件」の映画化とのつながりか何かで、この物語のことを聞いたような気がしていて、目につきました。お話自体は創作ですが、実際に「釈迦内」という土地で、朝鮮半島から、中国から、「強制」的に連れてこられて奴隷労働を強いられた人たちがいて、耐えかねて蜂起した人たちがいたそうです。この舞台となった時代から80年くらいですが、「福田村事件」映画化と同じく、今読まれたり、上演されたりする必要がある物語だと思います。 戦争の記憶がすたれていくなか、私たち戦後生まれの者は、学ぶ義務はあるのではないか、と思います。2024/02/11