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新人物ノベルス
ばんば憑き

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  • サイズ B40判/ページ数 340p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784404042248
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

江戸で小間物商を営む佐一郎・お志津の若夫婦は、箱根湯治の帰途、雨のために戸塚宿で足止めになった。そして、やはり足止めの老女との相部屋を引き受ける。不機嫌なお志津をよそに、老女の世話を焼く佐一郎。その夜、風の音に混じって老女のすすり泣きで目を覚ました佐一郎に、老女が語り出したのは、五十年前の奇怪な出来事だった…。表題作はじめ6篇を収録。収録の「お文の影」では、『日暮らし』の岡っ引き・政五郎とおでこの三太郎が謎を解き明かす。また「討債鬼」では、『あんじゅう』の青野利一郎と悪童たちが奮闘するなど、他のシリーズの登場人物たちが縦横に活躍する傑作集。

著者等紹介

宮部みゆき[ミヤベミユキ]
東京都江東区に生まれる。昭和62年「我らが隣人の犯罪」で第26回オール讀物推理小説新人賞受賞。同年「かまいたち」で第12回歴史文学賞佳作受賞。平成元年、「魔術はささやく」で第2回日本推理サスペンス大賞受賞。平成4年、「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞、「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞受賞。平成5年、「火車」で第6回山本周五郎賞受賞。平成10年、「理由」で第120回直木賞受賞。平成13年、「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞、平成14年、第6回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞。平成19年、「名もなき毒」で第41回吉川栄治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

79
“坊主の壺”の奇妙さと表題の“馬場憑き”の異様な迫力に頁を繰る手が止まらない。一方角川文庫版では表題となる“お文の影”と“野槌の墓”の切なさに涙した。それにしても子供を使うのは卑怯だ「泣いてしまうやろ」。一転〈三島屋変調百物語〉に登場した寺子屋の面々が活躍する“討債鬼”や一風変わった妖怪退治の“博打眼”の巧みさにはお見事と言う他に言葉を知らない。いずれの物語も夏の夜に一服の清涼剤となってその暑苦しさを忘れさせてくれること請け合いだ。2017/07/10

たーちゃん

62
ぞっとするもののけの話のはずなのに、宮部さんの手にかかると最後はホロッとしたり憎めなくなるのが不思議。面白い話ばかりでした(*^O^*)2014/06/14

はなん

49
ホラーは苦手というより無理。けれどこういう人の営みの中から生まれてくるあやかしの世界は抵抗なく入り込み、そしてとても胸を打たれる。おでこの登場する話では涙が止まらなくなり、青野利一郎登場の回では理不尽さに腹を立て、、。各話ともにゾクっとする場面の裏側にいつも「人の業」が存在し、生きていく辛さもにじみ出る。最後の1話。付喪神のできる謂れに衝撃を受け、その悲しさと送り火の暖かさにまた胸を打たれて本を閉じた。2012/08/23

りす

44
おさめられてる六編全て良い。表題作はじっとりと怖い。「博打眼」「討債鬼」は微笑ましい。「野槌の墓」の加奈ちゃんと化け猫のタマさんとのやりとりを想像して楽しくなる。「お文の影」は、彼女の短く痛ましい生に涙がでる。今の世でも起きている事。2016/03/25

よむよむ

43
<みなさんのコメント読みたさに登録 感想は単行本に なにはともあれ傑作です^^>2012/10/07

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