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江戸の茶碗―まっくら長屋騒動記

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  • サイズ B6判/ページ数 243p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396633929
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

時代小説界期待の新星が描く、笑って泣ける人情噺! 贋茶道具事件、雪隠に出る鬼…頼みの綱は貧乏長屋一の怠け者だった!

時代小説界期待の新星が描く、笑って泣ける人情噺!
贋茶道具事件、夜の雪隠に出る“鬼”、吉原通いがやめられない若旦那の縁談…
頼みの綱は赤目勘兵衛、貧乏長屋で一番の怠け者だった!
飲んだくれ“先生"、獅子奮迅!
「ひゅんひゅんと気持ちよく伸びている著者の、元気な最新作!」
書評家・東えりかさんもイチ押し!

まっくら店(だな)と馬鹿にされる貧乏長屋に住むお初と、兄の太吉。浅草で小間物屋を営んでいた両親が騙されて店を失い、悲嘆に暮れて亡くなったのは二年前のこと。残された兄妹は「必ず店を買い戻そう」と固く誓いあっていた。
ひょんなことから太吉は、名品“井戸の茶碗"を入手する。だが、二十両の有り金をはたいたその茶道具は、真っ赤な贋物だった。弱り果てた兄妹に声をかけたのは隣りに住む浪人、赤目勘兵衛。我楽多茶碗を誰かに売ってやるという。日がな一日酒びたりの勘兵衛にどんな策が!? 貧乏比べじゃ人後に落ちない住人ばかり。取り得は店賃の安さだけ。芝神明の長屋を舞台に描く新世代の人情時代小説!

江戸の茶碗
寝小便小僧
遺言
真眼
嫁入り問答
いじっぱり

男と女の間

著者からのメッセージ
 私のペンネーム「中島要」は、大学時代の恩師、興津要(おきつかなめ)先生にあやかりました。「落語のような小説を書きたい」と思い、実際に書いてみたことがすべての発端だったからです。(念のために申し添えますと、興津先生はあの講談社文庫『古典落語』の編者であります)
このたびは念願かなって、落語のような小説を本にすることができました。
 先の見えない今の世の中、頑張り疲れて「もう、うんざりだ」と思ったとき、ぜひ『江戸の茶碗』を開いてください。だらしない「まっくら店(だな)」の住人が引き起こす騒動にニヤリとして、「さて、またやるか」と思っていただければ、この上ない喜びです。
 駆け出し作家の前座噺(ばなし)にぜひお付き合いくださいませ。

【著者紹介】
早稲田大学教育学部卒業。横浜市在住。2009年、「素見(ひやかし)」で第2回小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた爽やかで瑞々しい初長編『刀圭』と、デビュー作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める。近著に『晦日の月』。

内容説明

まっくら店と馬鹿にされる貧乏長屋に住むお初と、兄の太吉。浅草で小間物屋を営んでいた両親が騙されて店を失い、悲嘆に暮れて亡くなったのは二年前のこと。残された兄妹は「必ず店を買い戻そう」と固く誓いあっていた。ひょんなことから太吉は、名品“井戸の茶碗”を入手する。だが、二十両の有り金をはたいたその茶道具は、真っ赤な贋物だった。弱り果てた兄妹に声をかけたのは隣に住む浪人、赤目勘兵衛。我楽多茶碗を誰かに売ってやるという。日がな一日酒びたりの勘兵衛にどんな策が!?貧乏比べじゃ人後に落ちない住人ばかり。取り得は店賃の安さだけ。芝神明の長屋を舞台に描く新世代の人情時代小説。

著者等紹介

中島要[ナカジマカナメ]
早稲田大学教育学部卒業。2008年、「素見(ひやかし)」で第二回小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた爽やかで瑞々しい初長編『刀圭』と、デビュー作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

94
小説NONに連載された6編に書き下ろしのエピローグを加えた1冊。「松蔵長屋」を「まっくらながや」ともじったり、「赤目」という貧乏浪人が出てきたり、と、他の時代小説を思い出させる点がある。人物設定がわかりやすく読みやすい。物語が進むにつれ、気ままな浪人と思われていた観兵衛のつらい過去が次第に明らかになり、最後は希望をのぞかせて幕を閉じる。「井戸の茶椀」が「江戸の茶椀」になる、「こちとら担ぐのが商売」などの小ネタをストレートに使い、全体として若々しい書き振りで、筆者の勢いを感じることができる。2015/04/08

ぶんこ

55
松蔵店に住む長屋の住人が主人公の短編集。 昼間から酒浸りの得体の知れない浪人赤目勘兵衛。 悪い噂が多く、引っ越す住人が増え、残ったのは引っ越せないカツカツの貧乏な人達。 その人達が、怖くてだらしなくて信用できないと思っていた勘兵衛に、次々と救われていきます。 その救われ方が勧善懲悪というほどではなく、知恵と人脈で乗り切っていく。 最後は助けた定吉の母お今から怒鳴られている姿に笑ってしまいながら、ほのぼのとしていて、いいなぁ。2015/10/12

万葉語り

50
酔いどれ浪人赤目勘兵衛が住むまっくら長屋に起こる様々な日常の問題を、勘兵衛が何気なく解決する7作の連作短編集。これはこれで完結していていいと思った。2019-0722019/05/08

baba

29
まっくら長屋と称される松蔵店に住む人々の日常を描く。謎の浪人赤目勘兵衛の人物が今一つ掴めないが、周りの住人は悲喜こもごも一生懸命日々をすごす様子に癒される。特に母子二人で育つ定吉が大人の世界をしりつつ振る舞う姿がけなげで可愛い。偶にはこういうホッコリとした話ものんびり出来る。2014/11/11

美月0217

28
貧乏長屋に住む、呑んだくれの浪人が、同じ長屋に住む人達の困ったことに、何気なく助けてやる話…最後の、定吉のおっかぁ、お今と浪人はどうなるのかな?(笑)定吉…ヤキモチ焼いて…かわいいなあ(笑)2015/04/03

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