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官愚の国―なぜ日本では、政治家が官僚に屈するのか

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396613907
  • NDC分類 310.4
  • Cコード C0030

内容説明

“衆愚”よりも恐ろしい霞が関の手口。たとえ首相が辞めても「殉職」する役人はいない。「政治主導」を潰し、国を動かす彼らの正体を実体験から解き明かす。

目次

1章 日本の官僚は、実は“無能”だ(「試験に通ったエリート」に弱い日本人;官僚の採用試験の仕組みはどうなっているのか ほか)
2章 「官僚神話」という幻想(刷り込まれた「官僚信仰」;外国にあって日本にない仕組みとは ほか)
3章 「官庁の中の官庁」大蔵省の秘密(国家公務員の「人事部」はどこにありますか?;官僚の給料と人員配置は、すべて財務省が握っている ほか)
4章 世にも恐ろしい官僚の作文術(これが「官僚のレトリック」だ;官僚作文に仕掛けられた「罠」の実例 ほか)
5章 霞が関を“統制”する方法(首相も官僚を“尊敬”していた?;言うことを聞かないのなら辞めてもらえ ほか)

著者等紹介

高橋洋一[タカハシヨウイチ]
1955年、東京生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省(現財務省)入省。理財局資金企画室長、内閣参事官などを歴任し、小泉内閣、安倍内閣では「改革の司令塔」として活躍。2007年には「埋蔵金論争」を巻き起こした。主な著書に『さらば財務省!』(第17回山本七平賞受賞作品)など。政策シンクタンク「政策工房」会長、嘉悦大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

26
財務省暴露といえばの著者。竹中氏をはじめとする構造改革派の危険性に気付いていないのは残念。GHQの改革圧力もはねのけやり過ごし、国税庁という監視機能を武器にその他省庁の人事を握り、ある意味政治家よりも強い権力を持っている。法律に精通し、作文作りに長けている人材が多いが、数学的思考力や新たな仕組みを提案する人材に乏しい。政治家の質問対応に徹夜で対応しなければ追い付かず、若い人材を流出している。また、人事も政治的な駆け引きが多く、公文書の書き換えなど不祥事が増えてきている。2021/07/08

壱萬弐仟縁

4
著者ご自身も官僚出身。その経験を市民に伝える。公務員試験は、速読法ではなく、精読法で10冊の正確な理解を求めるようなものである。教養試験も1冊に凝縮できよう。大量記憶も必要とは思うが、著者の説明では限られた本をしっかり理解して受けるといいとわかる。過去問もしてきた人としなかった人の仕訳のために存在する。官僚に創造性は不要。官僚無謬神話。財務省の鵜呑みなら増税となる政治家の発言。霞ヶ関修辞学。助詞「に」の有無で意味が違う。本音では政治家や国民を小ばかに。著者も技官で小ばかにされたという。東大話法と同じかな。2012/11/23

inami

3
◉読書 ★★★✭☆ 官僚に対する悪口は、いつの世でもあとを絶たない。この批判は総じて三つの段階に分けることができる。仕事については事大主義、消極、保守、非効率などがあげられ、自己と周囲の関係としては保身、出世、縄張り争い、派閥と階級制などがあげられ、外部の下の者、つまり国民に対しては不親切、蔑視、支配観念などがあり、同じ外でも自己より上のほうに逆に無抵抗、従順、迎合、などがあげられる。・・と、この官愚が実質的に政治を動かしている。でも立派な人も極一部はいる・・官愚でもあるが衆愚(自分含め)でもあるのでは・2011/07/13

カインズ

3
【愚かな官僚に支配される国会議員が国を治めるという不幸】国家公務員試験がある程度の勉強とテクニックがあれば点を取れる試験であり、それに受かった官僚が出来ることなど与えられた課題を解くことだけとして、倫理や構造に関する官僚の様々な問題点を挙げる一冊。特に恐ろしいのが財務省が国税庁という警察力を従えていることで政治家が公務員制度改革を唱えでもしたら国税庁がやって来るという脅しを効かせることが出来るということだ。産業政策の項で描かれる官僚達のエリート意識も凄く、計画経済でもやっているつもりかと思ってしまった。2012/01/24

k2jp

2
政治家⇒官僚に依存し、官僚⇒業界に依存する丸投げと接待の構図が生々しく証言されている。政権が自民党⇒民主党に変わっても内容が変わらない原因として「官僚主導」(⇔政治主導、脱官僚)という指摘は鋭い(官僚は野党にならなければ落選もせず居座ることができる)。閣法が9割を占めていて立法府なのに議員立法が少ないことや、国税と地方税が6:4であるのに歳出は4:6でそのギャップを埋めるために「地方交付税」や「補助金」が存在する…等、学校教育を受動的に受けているだけでは知ることはないが国民としては知っておきたい情報満載2011/11/16

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