内容説明
奈良春日大社、節分の夜。万燈篭の灯がきらめく境内でOLが失踪した。直後、行方を追う友人のもとに不審な電話が入る。吉野川上流のダムで発見された死体が彼女だというのだ。やがて、OLの超高級マンションが売却され、銀行の貸金庫から国宝級骨董『三十六歌仙絵巻』が紛失していることが判明した…。大和路にうずまく欲望の構図に、宮之原警部が挑む。
著者等紹介
木谷恭介[コタニキョウスケ]
1927年、大阪生まれ。「ホームズもポアロも裸足で逃げ出す―」の一節でお馴染みの旅情ミステリー「宮之原警部シリーズ」で絶大な人気を博す。私立甲陽学園卒業後、劇団員、ライター、脚本家などを経て、77年、『俺が拾った吉野太夫』で小説CLUB新人賞を受賞、本格的作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨーコ・オクダ
16
宮之原警部シリーズ。1年に2回しか見られない春日大社の万燈籠。これを見に来ていたOL2人組のうち1人が失踪!?残された友人・智乃と宮之原が失踪OL・久美子の行方を追う。相続によって高価な美術品や不動産を手に入れていた久美子。その絡みでアヤシイ人間は簡単に絞られてくるんやけど…。相続された美術品に関するエピソードと相続に至るまでの人間関係エピソードが丁寧に仕込まれていて興味深い。単純なストーリーと見せかけておいて「実は…」てな展開もアリ。2時間ドラマ向きかな?2018/12/10
小野 絹
2
サスペンスそのもの!・・・といった感じの小説。数年前に旅した奈良を思い浮かべながら読んでいきました。さくさくっと読め、通勤バスの中で真剣に読みました。宮之原警部シリーズが何冊か出ていて、しばらくはまりそうな気がします。 2012/10/24
たか
1
2時間ドラマを見ているようで気軽に読めた。奈良より東京の描写が多いかなぁ。シリーズ物みたいなので他にも読みたいと思った。2010/02/27