内容説明
恋人なんていないよ、という一樹の言葉なんか、初めから信じていなかった。それでも、恋に落ちた。ほしいものをずっとあきらめてきたあたしが、生まれて初めて、どうしても手に入れたいと思ったのが彼―。甘言、裏切り、追跡、妄想…愛と憎しみの狭間に生まれるおぞましい世界。女と男の心の闇を名手が描く恋愛ホラーの決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リップ
19
なんとも不気味だった。怨霊とか悪霊とか、本当にいるとしても結局人間から生まれたもので、一番怖いのは人間なのだと思わせられた作品。でも引きこまれて一気に読みきってしまったのも事実で、物語の展開は続きが気になってページをめくってしまう魅力があった。柴田よしきさんは実はこれが初読?だと思われるので別の作品も読んでみたい。2016/07/27
うーちゃん
18
異なる雑誌やアンソロジーによせて書かれた短編を、幕間に共通して出てくる語り部たちに、百物語のように語らせてゆく、という形式にしたもの。作品によってコンセプトが違っていたり、掲載時の"しばり"があったりするわけなので、良く言えばバラエティーに富んでおり、悪く言えば統一感に欠ける。直接的な恐怖というよりは、心理的に追い詰められる恐怖を描いたものが多かったのかな。中でも「つぶつぶ」は個人的にコワかった。恐怖症というほどじゃないけど、私も"つぶつぶ"したものがたくさん集まってるの、苦手・・・。2015/06/07
ケイ
12
まあ、なんとな~く読み終えたけど、特に恐くもなく、あまり印象に残らない感じ。ホラーが苦手な人には多少インパクトはあるかなあ。2013/03/30
asa
12
世にも奇妙な~で映像化出来そうな作品ばかり。なまら怖いって感じよりジンワリと恐怖を感じる雰囲気があります。柴田よしきさんは読みやすいな~そしてブログリニューアルしたせいか読むペースが今月結構早いな~2011/03/04
007
11
ホラー短編集。不思議な雰囲気が出ていて面白かった。2016/10/21