内容説明
「母者を人質として預った」備後福山藩水野家家臣と名乗った武士が、おえんに告げた。正保四年菊の盛り、浅草花川戸のおえん宅前である。これがきっかけで、ご存じ左近は福山城下へ踏み込む。将軍家光の秘命を帯びて!水野家取り潰しを図る老中松平伊豆守、西の将軍を目論む由比正雪、大名復帰を策する柳生十兵衛、思惑が三つ巴となって、福山城下に渦を巻く!「死ねっ、左近」芦田川河原で十兵衛が叫ぶ。左近との最後の雌雄を決する死闘!結末はいかに。
著者等紹介
大栗丹後[オオグリタンゴ]
1928年生。三十年間、テレビ・新聞などのマスコミ業界に身を置き、傍ら文筆に親しみ作家生活に入る。「赤胴鈴之助」の作詞者としても知られ、平成7年に第一回「全日本剣道連盟有功賞」を受く
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