内容説明
寛永二十年、江戸は桜の盛り。ご存知二条左近は子分の万吉を連れて、将棋の盛んな山形天童へと旅立った。表向きは人間将棋や山寺・若松観音等の名所旧跡を描くため。しかしその裏には三代将軍家光の密命があった。山形藩主は、家光の異母弟。藩政での動きを封じねばならぬ。だが、なぜか幕府老中松平伊豆守は、藩取り潰しを画策している?左近の後を追うお高祖頭巾の女、鳥迫い笠の女、そして覆面の武士。その正体は?旅篭で湯上り、素っ裸の左近を女二人の凶刃が襲う!危うし左近!難局をいかに詰ますか。
著者等紹介
大栗丹後[オオグリタンゴ]
1928年生。三十年間、テレビ・新聞などのマスコミ業界に身を置き、傍ら文筆に親しみ作家生活に入る。「赤銅鈴之助」の作詞者としても知られ、平成7年に第一回「全日本剣道連盟有功賞」を受く
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