出版社内容情報
上利 博規[アガリ ヒロキ]
著・文・その他
目次
1 思想の生成(哲学前夜;フッサール現象学の通過;文学との交差;デリダの哲学)
2 思想の広がり(哲学の終焉?;テレコミュニカシオンと伝達;哲学と教育;「来たるべき掟」のエクリチュール)
著者等紹介
上利博規[アガリヒロキ]
1956(昭和31)年広島県に生まれる。東京大学文学部卒業。静岡大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さえきかずひこ
7
髙橋哲哉の『デリダ』は難解で150ページくらい読んだところで放り出したので、代わりにこの本を読んだ。デリダ『弔鐘』における弁証法は性交にほかならない、という発言に驚かされた。「性交とは、対立として現われた「隔たり」を「類的なもの」に向けて埋めてゆく作業にほかならない」(p.166)。ニーチェの耳伝(じでん。自伝ではない)についての話も興味深い(pp.100〜102)2017/04/17
ポカホンタス
5
デリダは難しい。解説本でも難しい。それでも勉強会のために熟読して8ページのレジュメにまとめてみたら、なんとなくわかった気にもなってきた。「書くこと」についての納得する考えが示されているし、「日付」についても重要な示唆を得た。次は『シボレート』を読んでみよう。2016/11/06
Bartleby
3
デリダって、対立していがみ合ってる2人の間に入っていって、君たちが言ってることって、けっきょくコインの裏表なだけで、ほとんど同じこと言ってるよね、と指摘する、抜群に頭のよい嫌味な人みたい。 あと、「亡霊論」に関するくだりは、もう日本の能楽のこととしか思えなかった。あの世の者がいなければ、人間は人間でいることができない。文化も存在できない。2022/08/09
歩き
3
薄くてさっと読める。70年代中期に焦点当てたり、独自の仕方で三期に分けるやり方はなるほどなと思う部分もある。内容説明はジャーゴン強めかもしれないし、アドルノとの比較は入門書としては牽強付会な感じがせんでもない。2018/08/14
瀬希瑞 世季子
1
高橋哲哉のデリダと比べ、こちらは他の哲学者についての言及が多く、脇道に逸れるような面白さがあった。高橋哲哉のも面白いんだけども。2022/01/30