感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rie
1
舞台はインド。カランダー族は代々クマに踊りを仕込み、見世物にして生計を立ててきた。現在、クマの飼育は法律で禁じられているのに、父親のタリーフは息子のザキをクマ使いにしたいと考えていた。ある日、ザキは父がようやくクマの仕事を辞めることを知らされるが、人知れず子グマを訓練させておくよう命じられる。父の欲の塊が、横笛奏者になりたいという自分の夢を阻んでいる、その現実に耐えきれなくなったザキは、家を出て未知の世界へ飛び出していく。インドの伝統事業を背景に、少年の夢、家族愛、野生生物と人間との関わりが描かれた作品。2016/06/13
ひの
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インド、クマ使いの一族カランダ―族の少年ザキが、ナマケグマの子ども2頭を連れて家出をする。巻末の作者あとがきには、インドやスリランカのクマ踊りの実態やナマケグマの保護福祉プロジェクトについて詳述あり。2017/05/21
三太郎
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タイトルは家出になってるけど踊りクマになるのを阻止する為山に返そうとする少年の冒険譚じゃね。自然と一体になり様々な経験をした少年の奏でる笛の音が聞こえてきそうなラストに僕も涙。頑固なクソ親父かと思ったら実は息子の夢にも理解のある気のいい親父さん・・・こういう父子ネタ弱いんだよな、泣いちまったよ。欲を言えばトラックの兄ちゃんにもエピローグで会いたかった。2021/07/31
RyoShun
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ナマケグマ:インドやスリランカに生息する毛の長いクマで、ヒンドゥー教やインド神話の中の英雄ジャンバヴァンとして知られている2020/08/07