出版社内容情報
1
内容説明
事務所をたたんで半引退したら、自由な自分が戻ってきた。毎日10分簡単なストレッチをしてみたら、歩くのが楽になった。自分の常識では測れない人とは「楽しく会えたらいいね、よい距離感で」と思ってみる…。辛い時は、凝り固まった記憶をゼロにして、まっさらの今日を生きてみよう。誰もが持つ本来の生命力がよみがえる、名エッセイ。
目次
よしなしごと(街のすがた;未知の道;湯遊 ほか)
出会うこと気づくこと(ソウルの夜;ゲーム以降の時代;本来の私って? ほか)
秘訣いろいろ(その程度のことで;霊に近づく思いグセ;もうひとりの自分 ほか)
著者等紹介
吉本ばなな[ヨシモトバナナ]
1964年東京都生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年「キッチン」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、95年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞を受賞。著作は三十カ国以上で翻訳出版されており、海外での受賞も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アオイトリ
24
読メのレビューより)「キッチン」以来、久しぶりに吉本ばななのエッセイを読んで、こんなに共感できるなんて自分も変わったなと実感。半分引退した、その独特な語りが心地良かったです。べらんめえで正直、遠い視点からすべてを引き受ける感じは父に似てる。「そっと、風船のひもを持ってる手くらいの力で、力まずでも離さずにはじっこを持っている」息子との距離感がよき。それにしても、ばななさんの周りのひとはキャラクターが濃い。2023/05/23
ひろみ
21
雑誌の連載をまとめた本です。 ご自身の身体の不調部分と付き合う話、自分を一番に置くこと(自分が二の次にならないこと)による歪みの話、目標とか全体像を見ることが一生ない感覚の人たちの話、周囲の人たちとの話など、その他いろいろ。 忘れてしまいそうなことを思い出させてくれる、吉本ばななさんの作品が好きです。2022/11/25
ソングライン
19
日常の生活、友人、家族、旅、ペット、食事、洋服などをテーマにテンポよく本音を語っていく作者。離れなければならない自己本位な人々の存在、愛する人との必ず来る別れという虚無感の先に見える一瞬の永遠の尊さ、人生を楽しむ作者のエッセイ、共感がつまっています。2022/10/21
ちいこ
13
ちびちびと読みました。人との関係の在り方は、ばななさんの書くものから学んでいるかもしれないな~と思う。2022/11/07
ミス レイン
12
ご両親やご友人との死別からだいぶ落ち着かれたように感じます。内容は過去どこか何かで読んだことのある内容を別視点からというものが多いなあと。本来、女性が出産育児、男性が仕事に充てるべきエネルギーを同等量何かにあてないとゆくゆく人生に歪みが出てくるとのことですが、既刊同シリーズ内で、育児出産をしない人は店や会社や社会のどこかに同じくらいのエネルギーを注ぎ込むように、この世はできているというようなことを書かれていたような。後者の考え方の方が共感できます。2022/10/17