幻冬舎時代小説文庫<br> 夢のまた夢〈5〉

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幻冬舎時代小説文庫
夢のまた夢〈5〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 534p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784344419896
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

北京を首都とする大帝国建設の野望。秀吉の目論見をよそに、唐攻めの戦果はなかなか挙がらなかった。折しも、鶴松を失った秀吉に再び嫡子誕生の報が届く。わが子を溺愛する秀吉は、われ亡き後の政権に異常なまでに執着し、一時は後継とした甥・関白秀次に死罪を申しつける…。時代の寵児の果てしなき夢、狂気を孕んだ末期を描く圧巻の大尾。

著者等紹介

津本陽[ツモトヨウ]
1929年和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年、「深重の海」で第七九回直木賞、「夢のまた夢」で第二九回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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姉勤

11
夢シリーズ秀吉篇の完結。確固たる後継の不在という、大事業を一代で成しとげたゆえの弊害が秀吉の眼前に立ち塞がる。天下を統一した迄働いた時とは逆しまに運という力が動く。衰えていく肉体と精神、自身の死後の豊臣家の衰亡への不安が、秀頼への溺愛と再度の朝鮮侵攻を判断させる。誰一人得をしない、先のみえない異国、異国人同士の戦場が、人を荒ませ羅刹に変える。無辜の民の虐殺と復讐、血みどろの海外の大名達と真逆の、花見、茶会、能の稽古に明け暮れる秀吉と家康らの諸大名。それは新たな確執と火種へ。肉体と共に秀吉の夢も奪われる。2014/10/18

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